救急車、短時間で除菌　消防署にオゾン消毒装置寄贈

　北はりま消防組合加西消防署（兵庫県加西市北条町東高室）は２８日、オゾンガスで救急車などを消毒する装置の寄贈を受けた。同署の救急車の出動は年間約２千件。新型コロナウイルスの感染が続く中、出動後は毎回、除菌しているが、間に合わないケースもあるといい、署員らは「状況の改善につながる」と喜んでいた。 関連ニュース 丹波国際映画祭　グランプリに、手話を守る闘い描いた「ヒゲの校長」　谷監督、当事者起用し表現追求 私たちのブドウでスムージー　播磨農高生が丹精「特産品守りたい」　加西で販売 旅するチョウ、羽休め 丹波篠山にアサギマダラ飛来

　装置は、車内などでオゾンガスを発生させ、同ウイルスなどを除菌する。消毒後のオゾンガス分解まで２０～３０分で完了するという。
　救急車は同署に２台、加西南出張所と加西北出張所に各１台がある。既に同じような装置が１台あるが、出張所の配備分も消毒しており、出動要請が相次ぐと、間に合わないケースがあるという。コロナ禍が始まった直後は、約４時間かけて手作業で消毒していた。
　寄贈したのは、菅野包装資材（加西市繁昌町）。申し出を受けた同署が同装置を提案し、寄贈が実現した。
　２８日に同署であった贈呈式では、菅野陽平専務が、飯尾昌弘署長に装置を手渡し、「会社の業務で関わりがある消防署への寄贈で、地域社会に役立ちたいと考えた」と説明。飯尾署長は「寄贈していただいた気持ちを大切に職員一同、業務に励みたい」と答えていた。（小日向務）
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