家庭や教室の不用そろばん1500丁、必須科目があるトンガに寄贈 小野

2021/06/21 05:30

トンガに贈られるそろばん=小野市王子町

 家庭や教室で使われなくなったそろばんを回収し、海外への寄贈を続けている兵庫県小野市は、集まった約1500丁を南太平洋のトンガへ贈る。国際協力機構(JICA)を通じて現地に届けられる予定で、小学校や教員養成学校で使用される。 関連ニュース オマーン元国王と結婚の邦人 出会いはダンスホールで“一目ぼれ” SNSで話題 アフリカの少年が日本で育ったら…星野ルネさん 世界も認めた食材絵文字 きっかけは「おもてなしの失敗」

 そろばんを必要としている諸外国の支援とともに、地場産業の振興につなげようと、2010年から取り組んでいる。「市長への手紙」で市民から提案を受け、アイデアが採用された。
 トンガの公立小学校では、3~5年のクラスでそろばんの授業が必須科目となっている。ただ、そろばんの不足で、実際に学習が行われていない学校も少なくないという。
 児童らの「1人1丁」を実現させようと、同市はこれまでに寄贈総数の8割にあたる7103丁を贈り、教育支援を重ねてきた。
 同市産業創造課は「このそろばんが、児童の算数能力の向上や、次世代を支える教員の養成に貢献することを願う」としている。(杉山雅崇)

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