伝統芸能&現代舞踊が融合催し「新緑の宴」春の無観客公演を動画配信 加東文化振興財団
2021/06/29 05:30
尺八グループ「崇明会」は虚無僧姿で出演。最後尾では伊東歌織さんがダンス=加東市上三草(加東文化振興財団提供)
和太鼓や詩吟、邦楽などの伝統芸能と現代舞踊を融合したステージ「新緑の宴2021~体感する伝統芸能」が加東文化振興財団のユーチューブチャンネルで配信されている。若手ダンサーらが演出を手掛け共演、今春にやしろ国際学習塾(兵庫県加東市上三草)で無観客公演した舞台を収録した。出演者の1人は「先細りが危惧される伝統芸能の継承のあり方や、時代に見合った発表を考えるステージ」と力を込め、「動画の反響から、引き続き研究を重ねていきたい」と視聴を呼び掛けている。(中西大二)
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同財団が主催し、加東市文化連盟芸能部会に所属する8団体が出演する。尺八グループ「崇明会」の3人は虚無僧の姿で登場。舞台まで練り歩く様子が撮影され、音色に合わせて最後尾の虚無僧がダンスするシーンが目を引く。また、箏と尺八の演奏の下、バレエを披露する舞台などもあり、随所に斬新なステージが展開されている。
演出には、市内でバレエ教室を開く藤井敬子さん、神河町在住のダンサー伊東歌織さんやその夫の京極朋彦さんが参加。映像には演目ごとに3人それぞれが各団体と意見を交わし、一緒に舞台を創作する光景も記録されている。
「新緑の宴」の企画は、加東市文化連盟芸能部会の関係者が、伝統芸能の存続に危機感を抱き、加東文化振興財団に相談を持ち掛けたことがきっかけ。藤井さんや伊東さん、京極さんが演出、共演し、2019年4月に同学習塾で第1回を開催した。
引き続き、20年5月も実施予定だったが、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言発令のため21年に延期。今年3月も同感染症のため無観客で収録を行い、このほど同財団のユーチューブチャンネルからの配信となった。
動画は同財団のホームページから視聴でき、7月5日から3日間、加東ケーブルビジョンでも放映予定。同財団TEL0795・42・7700