義経伝説のスタンプラリー 人気漫画家がAR画像描き話題に

2021/08/23 05:30

「涼宮ハルヒシリーズ」でイラストを担当するいとうのいぢさんが手掛けた義経が出現=加東市河高

 兵庫県加東市と同市観光協会はAR(拡張現実)を使った「義経伝説スタンプラリー」を市内で展開している。源平合戦のゆかりの地の加東市は、源義経、弁慶にまつわる伝説が多く、2人を題材にしたAR画像を市内の主要地点に配置した。画像は人気漫画家やイラストレーターらがそれぞれの特徴を生かして描き、会員制交流サイト(SNS)でも話題に上っている。新型コロナウイルス下でも密を回避できるため、長期間の開催を計画。新しい時代の観光振興として注目を集めている。(中西大二) 関連ニュース 【写真】「ポプテピピック」を描く大川ぶくぶさんによる義経 【写真】「刀剣乱舞」のキャラクターをデザインした作家による義経 「ミルクボーイ」と“記念撮影” 姫路城でスマホ向けクイズラリー


 スタンプラリーは市の交流人口拡大を目的に企画された。加東アート館、播州清水寺、佐保神社など15カ所にARスポットを設置。市の観光用アプリ「かとう観光ナビ」(無料)をスマホにインストール後、指定の場所でスマホをかざせば、現実世界にはない「義経」「弁慶」が映し出される。
 各ポイントで画像が表示された後、アプリ内にスタンプが集まる仕組みで、一定数がたまればプレゼントが贈られる。
 15カ所の画像は13人の人気漫画家やイラストレーターらが手掛けたオリジナル作品。漫画「ポプテピピック」で有名な大川ぶくぶさん、ライトノベル「涼宮ハルヒシリーズ」でイラストを担当するいとうのいぢさんのほか、人気ゲーム「刀剣乱舞」のキャラクターをデザインした作家らも名を連ねる。
 加東市観光協会公式ツイッターでイベントを告知し、約10日間でインプレッション数(閲覧回数)が100万を超えた。約21万のフォロワー数を誇るいとうのいぢさんら、参加した漫画家、イラストレーターらが自身のツイッターでもPRしたことで反響が拡大した。
 同市観光協会は「全国へ加東市の知名度がアップする効果に加え、市民もあらためて義経伝説を知る好機になった」と手応えを示し、「加東の新たな魅力を通して伝説のロマンに触れ、来訪者らがこのまちを好きになってもらう機会にしたい」と話している。同市観光協会TEL0795・48・0995

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