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オリナス内の貸し会議で会社説明会を行う企業=西脇市下戸田
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■オリナス開庁、活性化へ期待

 平日の午後、兵庫県西脇市役所新庁舎「オリナス」(同市下戸田)の各スタジオは市民でにぎわっていた。運動器具を備えた「うごくスタジオ」のランニングマシンは高齢者で埋まり、同じフロアの「はぐくむスタジオ」では3カ月健診に訪れた母子が医師の診察を受ける。貸し会議室では、企業が説明会を開いていた。

 国からの補助金を含め、66億円を投じ、今春オープンしたオリナス。半世紀以上にわたって親しまれた郷瀬町から移転し、「50年に一度」の大事業を経て完成した施設は行政の枠を超えた多面的な機能を持ち、市は年間50万人の来訪を見込む。近隣には24時間営業の大規模スーパーを誘致するなど、地域の求心力を高めるべく周辺部の整備に力を入れる。

 目線の先にあるのは、急激に進む人口減少だ。「3万9999人」。2020年度の統計で、西脇市の総人口は05年の黒田庄町との合併後、初めて4万人を下回った。1995年を境に減少傾向が続き、ここ数年は年間200~500人減で推移している。

 「4万人は一つの区切り。危機感を強めなければ」と市幹部は懸念を示す。市は2020~25年を高齢化のピークと見ており、40年には人口は約3万2千人ほどになると予測。人が減っても都市機能を維持できるよう、持続可能な「コンパクトシティー」の形成を急ぐ。

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 オリナスの開庁を呼び水とした中心市街地の活性化は道半ばだ。市が19年2月に発表した「まちなか活性化計画」では、西脇上戸田線と和布郷瀬線の沿道に広がる地域を「まちなか」と規定した。10年計画で文化施設の活用促進や景観整備などのてこ入れを図ってきた。

 21年度は計画の4年目に当たる。「まちづくりの総合的なビジョンを示してほしい」と要望するのは地域の古書店主、越川誠司さんだ。越川さんは住民有志でつくる「まちなか会議」のメンバーとして、市街地活性化に携わる。

 まちなか地区の人口は2015年までの30年間で2割減少。かつてのアーケード商店街には至るところでシャッターが降り、活気が失われている。「西脇はこれまでクリエーティブな人材を輩出してきたまち。文化の香り漂う町並みを作るため、市に指導力を発揮してほしい」と越川さんは注文を付ける。

 市には国内有数のデニム産地、岡山県児島地区の「デニムストリート」を参考にした「播州織ストリート」の構想もあるという。オリナスの開庁で生まれたにぎわいを、街へ波及させる取り組みの加速が求められている。

    ◆

 任期満了に伴う西脇市長選、同市議選(定数16)は24日に告示され、31日に投開票される。人口減少対策や新型コロナウイルスへの対応、地場産業である播州織の縮小などの課題が山積する中、「日本のへそ」を標ぼうするまちの現在地と、目指すべき姿を考える。(伊田雄馬)

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