北播

  • 印刷
巨大防空壕の中で演奏する青野原楽団=加西市鶉野町
拡大
巨大防空壕の中で演奏する青野原楽団=加西市鶉野町
音楽演奏をしていたとみられる青野原俘虜収容所の捕虜たち(加西市教育委員会提供)
拡大
音楽演奏をしていたとみられる青野原俘虜収容所の捕虜たち(加西市教育委員会提供)

 第1次世界大戦時の青野原俘虜(ふりょ)収容所(兵庫県加西市青野原町)で捕虜たちが演奏した曲が、第2次世界大戦時の巨大防空壕(ごう)(同市鶉野町)で演奏、動画で収録された。両大戦の遺構がともに残っている自治体は全国でも少ないといい、それらを音楽でつなげる企画。動画は今月末ごろから順次、公開されるという。(小日向務)

 演奏したのは、ピアノ、バイオリン(2人)、ビオラ、チェロ、コントラバスの6人による青野原楽団。メンバーはいずれも関西を中心に活動している。

 同収容所は、オーストリア・ハンガリー帝国などの捕虜を収容。捕虜の扱いなどを定めた国際条約に基づき、生活が保障されていた。捕虜たちは楽団をつくり、音楽活動もしていたという。2019年度、オーストリアで同収容所関連の資料を「青野原オーストリア2019プロジェクト」として展示した際、青野原楽団も設立され、同国の2カ所で演奏した。昨年は、同収容所でも演奏している。

 演奏したのは、同収容所で捕虜たちが演奏していたとされる「美しく青きドナウ」(ヨハン・シュトラウス)や、「軍隊行進曲」「魔王」(いずれもシューベルト)などオーストリアの曲。加えて、太平洋戦争で鶉野飛行場から飛び立った特攻隊員の遺品に楽譜があった交響曲「田園」(ベートーベン)と、同国の演奏で好評だった日本の童謡組曲など。10月23日に音合わせをし、同24日に7曲を収録した。

 防空壕はコンクリート壁に囲まれ、反響が強いが、「欧州の教会で演奏した際に近い感じ。響き過ぎずやりやすい」(バイオリン・横山亜美さん)「見た目の雰囲気に加えて、音の響き方もいい」(チェロ・田村賢一さん)。横山さんは祖父から3代続く音楽家一家で、西洋音楽の演奏をしているというだけで非国民扱いされた時代もあったという。「両大戦の遺跡を“つなぐ”プロジェクトに自分が関わることができてうれしい」と話していた。

 収録は4台のカメラを使っており、編集が終わった曲から公開されるという。

北播
北播の最新
もっと見る
 

天気(11月28日)

  • 14℃
  • ---℃
  • 0%

  • 13℃
  • ---℃
  • 20%

  • 15℃
  • ---℃
  • 0%

  • 14℃
  • ---℃
  • 20%

お知らせ