「刃物持つ相手には距離保つ」児童館で不審者対応訓練 刺股の使い方や手順を確認、小野
2021/11/23 05:30
訓練で不審者役を抑え込む小野市立児童館チャイコムの職員と小野署員=小野市浄谷町
子どもたちの安全を守ろうと、兵庫県小野市浄谷町の市立児童館チャイコムでこのほど、不審者対応訓練が行われた。刺股を持った職員が不審者役の小野署員の動きを止め、警察に通報するまでの流れを確認した。
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スムーズな有事への対応を目指そうと、同館では2年前にも同様の訓練を実施している。今回も、小野市市民安全部と小野署の協力で緊迫した雰囲気の訓練を行った。
訓練は、ナイフを持った男が「ここに俺の子どもがいるのは分かってるんや」などと叫びながら侵入してきた-との想定で実施された。
職員2人が刺股で男の足と体を固定し、別の職員が警察に通報。駆けつけた署員が素早くナイフをはたき落とすと、銃刀法違反容疑で現行犯逮捕した。
その後、犯人役の署員が「相手が刃物を持ってるときは常に距離を保って」「子どもがいる方向に犯人を誘導してはいけない」などと職員にアドバイスした。
同館の藤原美佐枝館長は「職員と子どもの安全を守る方法を学べた。今後も訓練を続け、職員が異動しても安定した対応ができるようにしたい」と話していた。(杉山雅崇)