兵庫県加東市内の約100ヘクタールに広がるもち麦畑が収穫を間近に控え、色づいている。こうべを垂れた穂が風に揺れ、夕日を浴びて輝くと、黄金の海にも見える。収穫作業は来週ごろ本格化する見通し。(岩崎昂志)
同市内では2017年から栽培が始まり、特産化を目指している。炊飯しても変色せず、においが少ない品種「キラリモチ」を、市南西部を中心に営農組合10団体、個人5軒が育てる。食物繊維が豊富で、健康食品としてもPRしている。
今年は気候などの影響で生育が1週間ほど遅く、今月上旬から穂が色づき始めた。同市福吉の畑では穂の上をツバメやスズメが盛んに飛び交い、夕暮れの光を反射すると、きらきらとまたたくように見えた。
収穫後は食品メーカーのマルヤナギ小倉屋(神戸市東灘区)が買い取り、炊飯用のほかに、粉に加工されて麺やパンにも使われる。
