北播

  • 印刷
動画一覧へ
中心市街地では、播州織メーカーがテントで生地や洋服を販売した=西脇市内
拡大
中心市街地では、播州織メーカーがテントで生地や洋服を販売した=西脇市内
旧来住家住宅では、播州織を使った作品づくりのワークショップが開かれた=西脇市西脇
拡大
旧来住家住宅では、播州織を使った作品づくりのワークショップが開かれた=西脇市西脇
播州織の発展を願う「製織の儀」=西脇市西脇
拡大
播州織の発展を願う「製織の儀」=西脇市西脇

 播州織の生地マルシェ「第3回播州織産地博覧会 播博」が22日、西脇市西脇の中心市街地などで開かれた。旧来住家住宅から市役所までの約1キロには播州織メーカー23社が出展し、自慢の商品を販売。会場一帯には約8千人が訪れ、珍しい生地を求めて古い街並みを闊歩した。路地には人だかりができ、織物の街に熱気があふれた。

 中心市街地の活性化をめざす住民有志が発案し、2019年の前回は約6500人を集めた人気イベント。通常は業者同士で取引され、一般消費者が手に取れる機会が少ない播州織を安値で購入できるため、手芸愛好家などが県外からも押し寄せた。

 この日は日頃静かな住宅街が、各メーカーのテントが並ぶマルシェに姿を変え、家族連れや買い物客がそぞろ歩き。用意された生地の束は勢いよく売れ、昼過ぎにはほとんどの商品が売り切れる店もあった。

 神戸市西区の女性(63)は会員制交流サイト(SNS)で播博を知り、友人と2人で訪れた。以前から播州織が好きといい、「安かったので買いすぎた」と膨らんだ買い物袋を手に笑顔を見せた。

 アンテナショップの「播州織工房館」では、横江真琴館長が接客に追われた。「新型コロナ禍で、播州織の肌触りの良さや、環境への優しさへの注目がさらに高まったように感じる」と手応えを感じていた。

 近くの旧来住家住宅ではハンドメード作家によるワークショップが開かれ、来場者は色とりどりの糸や端切れを使ってアクセサリーを手作りしていた。

 この日は播州織の発展を願う「織物感謝祭」も開かれた。近くの機殿神社で染め糸の奉納や、木の機織りで布を織る「製織の儀」などの神事があり、生産団体の関係者ら約30人が参加。北播磨地場産業開発機構の斎藤太紀雄理事長は「生産量は下げ止まってきたが、V字回復はまだ遠い」と話した。

   ◇   ◇

■人と人をつなぐ力を再認識(伊田雄馬)

 人だかりの中で通行人をよけながら歩いたのは、西脇支局に着任して以来、初めての経験だった。

 3年ぶりに開かれた「播州織産地博覧会」。事前に新聞各紙や朝の情報番組で取り上げられた効果もあってか、大きな買い物袋を提げた人が路地を埋め尽くした。人びとの表情には活気が満ち、見慣れた街がどこか華やいだように感じた。

 市外からの客は、西脇のレトロな町並みにも興味をそそられたようだ。年配の女性客が「あ、のこぎり屋根!」と指をさせば、「まだ残ってるんやねえ」と連れ合いが応じる。何げなく聞こえたやりとりに、マスクの下でほほを緩めた。

 新型コロナの影響は深刻だ。以前の水準まで生産量が回復するのは容易ではないだろう。それでも、この街が織り成す布から魅力が薄れたわけでは決してない。むしろ、人と人をつなぐ代えがたい力があることを再認識させられた一日だった。

北播
北播の最新
もっと見る
 

天気(8月18日)

  • 30℃
  • 25℃
  • 70%

  • 31℃
  • 24℃
  • 70%

  • 31℃
  • 25℃
  • 70%

  • 32℃
  • 24℃
  • 80%

兵庫県内に 警報 が発令されています

お知らせ