北播磨の旅、バスツアーでぜひ満喫して コロナ禍前の満席今や…「県民割」適用外で集客苦しく
2022/07/17 05:30
バスツアーをアピールするNPO法人の内橋治美副代表理事(右)ら=西脇市寺内
兵庫県の北播磨地域を巡るバスツアーを企画するNPO法人「北はりま田園空間博物館(でんくう)」が、集客に苦戦している。7月下旬に企画しているツアーが県の旅行業支援の対象から外れ、民間業者のプランなどに客が流れているという。新型コロナウイルス感染拡大前の水準には程遠く、企画担当者は「SNSなどでの宣伝はやり尽くし、これ以上、どうアピールしていいのか」と頭を抱える。(伊田雄馬)
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でんくうは地域全体を「博物館」に見立て、「点在する特産物や観光スポットを展示物として公開する」というコンセプトで展開。地域の登録ボランティアが企画や案内役を務めるツアーは人気を集め、新型コロナ禍前はほぼ毎回、満席だった。
コロナウイルスの感染状況が一服し、行動制限が緩和された今春以降、旅行業界でもツアー再開の動きが活発化。でんくうでも、人数を絞ってきたバスツアーの定員を本来の40人に戻し、5月から募集を開始。だが、応募者は10人前後と、ツアー催行が危ぶまれる低水準という。
考えられる要因は、県の旅行業者支援施策「ふるさと応援県民割」が適用されないこと。県は14日、施策の期限を8月末まで延長したが、対象となるのは募集段階でキャンペーン適用を明示し、割引済みのツアーに限る。そのため、既に募集を開始しているでんくうの商品には適用されないという。
「ブルーベリー狩り体験と花のクラフト作りバスツアー」(7月23日)や「東条湖 鴨川ダム見学ツアー」(同25日)など、北播磨の魅力を伝えるプランを企画しているが、予約の電話はなかなか鳴らない。NPO法人の内橋治美副代表理事は「割引は適用されないが、値上げした訳でもない。北播磨の魅力を多くの人に感じてほしい」と呼びかける。
バスツアーの参加費は大人7800円(ファンクラブ会員は7410円)。ツアー当日2週間前までに、ワクチンを2回接種していることなどが条件で、ツアー当日は接種証明書のコピーが必要。感染再拡大の状況次第では、中止の可能性あり。問い合わせはでんくうトラベルTEL0795・38・7272