コーヒー一杯で地域に安らぎを 脱サラし起業「世代超えて愛される店に」 JR粟生駅の隣にカフェオープン

2022/08/02 05:30

コミュニティーレストラン「けやき焙煎所」を開業する宗平慎太郎さん(左)と妻の祐果さん=小野市粟生町

 コーヒーの提供や豆の販売を行うコミュニティーレストラン「けやき焙煎(ばいせん)所」が2日、兵庫県小野市粟生町のJR粟生駅隣にオープンする。同市出身でコーヒー関連機器などを取り扱う輸入商社に勤務していた宗平慎太郎さん(32)が「地域の人びとが安らげるカフェをつくりたい」と一念発起して開業。店内はケヤキの木を使用した暖かみのある内装で、自家焙煎したコーヒー豆の香ばしい香りが漂う。2日のオープン記念日にはプレゼント企画も実施する。(杉山雅崇) 関連ニュース 【写真】客席に設けられた簡易カウンター。イベントなどでの使用を想定している 染め物やコーヒー焙煎…体験型カフェがじわり人気 丹波篠山 薪火焙煎 愛され90年 昭和初期創業 「山陰最古のコーヒー店」 豊岡のヒグラシ珈琲


 学生時代、カフェでアルバイトをしていた宗平さんは、喫茶店などに焙煎器などを卸す商社に勤務。仕事でさまざまな店に出入りするうち、「いつか自分でも店を開きたい」と思うようになった。
 起業を決意した宗平さんは、昨年11月に商社を退社。地元小野での開業を目指し、空き店舗だった粟生駅隣のコミュニティーレストランの事業者に応募した。
 事業計画が市に採用された宗平さんは店内を改装。店名の由来にもなったケヤキを側壁に使った清潔感のある内装を実現させたほか、小型のカウンターを客席スペースに設置し、住民がイベントなどで利用しやすいように配慮した。
 商社時代に交流があった複数の生豆取扱業者からコーヒー豆を仕入れて焙煎し、香り高いオリジナルブレンドを提供するほか、豆の販売も行う。また、市内産の野菜などを使ったBLTサンドなども用意している。
 宗平さんは「若い世代からシニア世代まで、多くの人に来てもらいたい。地元に愛される店にしていけたら」と意気込んでいる。
 午前9時~午後7時。月曜定休。2日のオープニングイベントでは、注文した人に計量スプーンやドリップパックコーヒーを先着順でプレゼントする。

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