障害者やアート作家の作品、チャリティー販売 売り上げは公募展にカンパ 西脇・旧来住家住宅
2022/08/06 05:30
障害者の書や絵画を販売している会場=西脇市西脇
障害者や地元アート作家の作品をチャリティー販売する催し(神戸新聞社後援)が、兵庫県西脇市西脇の旧来住家住宅で開かれている。売り上げの一部は毎年春の「北はりま障がい者美術公募展」の賞金に充てられ、企画した画家・美術家の小松原ケンスケさん(67)は「作品が売れることは、障害者の生きがいにつながる」と意義を語る。12日まで。
関連ニュース
縫製技術を磨き自立へ一歩 障害者らの就労支援「ステップきぼう」 豊岡鞄からも受注
盲導犬と愛でるコンサート30年 視覚障害者の「相棒」育成に力 芦屋のアルカディア財団に感謝状
神戸市障害者スポーツ大会・陸上 244人が自己ベスト目指す 好記録、健闘に会場沸く
「北はりま障がい者美術公募展」は2021年に始まり、「絵画・デザイン」「工芸」などの分野で、北播磨地域から募った作品を展示している。各分野の優秀作には賞が授与されるが、賞金は関係者からの寄付で賄われていたという。
チャリティーは初の試みで、会場には障害者14人による絵画や書、織物など約200点が並ぶ。隣接する蔵では、小松原さんをはじめとする協力作家の作品が販売されている。
値段は数百円~1万円以上と幅広く、障害者の作品は販売額の2割、作家による作品は5割を公募展にカンパするという。緻密な絵画や色鮮やかなさをり織りなどが会場を飾り、すでに「売約済み」と札が貼られた作品も多数あった。
小松原さんは「作品を購入してもらうのは、公募展での入賞よりも一歩進んだ社会参加」と説明。売れずに終わる出品者が出ないよう、会場で気をもんでいる。
午前10時~午後6時(最終日は正午まで)。月曜休館。
(伊田雄馬)