溶接や機械製図、4試験全て合格 本年度限りの小野工高金属工業科生徒3人
2022/08/25 05:30
四つの資格試験に合格した(右から)西村悟さん、遠藤康祐さん、芝崎夢叶さん=小野工業高校
小野工業高校金属工業科(兵庫県小野市片山町)3年生の生徒3人が、アーク溶接やガス溶接技能など3年次に受験できる四つの試験全てに合格した。プロの講師による学習会に欠かさず参加し、熱心に技能向上に努めた。同科は本年度限りで他科と統合され、機械工学科として再出発する。「金属工業科」の最後の生徒が吉報を届け、担当教諭は「有終の美を飾ってくれて感謝です」と喜んでいる。(杉山雅崇)
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合格したのは、同科の芝崎夢叶さん(18)、遠藤康祐さん(17)、西村悟さん(18)。合格した試験は、アーク溶接特別教育講習会▽JIS溶接評価試験▽ガス溶接技能講習会▽機械製図検定の四つ。いずれも1学期に試験が実施され、同科3年の29人が受験した。
「アーク溶接が一番きつかった」と芝崎さん。1年から大の苦手だったが、講習でプロからの指導を受け、めきめきと腕を上げ合格にこぎ着けた。「おやじからも褒められました。練習で自信をつけたことが大きい」と振り返る。
遠藤さんにとっては、機械の立体図からケント紙に平面図を描く機械製図が難関だった。講習や補習の時間を使い、製図の練習をひたすら繰り返したことが功を奏した。
アルバイトと勉強の両立を目指し、効率的な勉強で合格した西村さんは、アーク溶接の試験に力が入った。「ちょっとでも違和感があると、溶接はでこぼこになる。でもその分きれいに完成したときの喜びが大きい」と西村さん。「合格を知った時は、『やったぜ!』と喜び合いました」と笑顔を見せる。
同科教諭の船谷達也さんは「3人は特に頑張ってくれた。県内唯一の金属工業科がなくなるのは残念ですが、最後に成果を出してくれました」とたたえた。