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 神戸学院大総合リハビリテーション学部(神戸市西区)の松尾雅文教授(小児科学)らの研究チームはこのほど、筋肉のダメージを測定する検査法を開発した。壊れた筋組織から尿に排出されるタンパク質「タイチン」の断片量を測る。全身の筋力が低下する難病、筋ジストロフィーの診断を簡素化できるほか、リハビリの効果判定などへの応用も期待できるという。(山路 進)

 研究は、松尾教授や先端医療センター(同市中央区)の鍋島陽一センター長らが2015年2月から取り組む。

 タイチンは筋肉の伸縮に関与している。仏の研究者が14年、筋ジストロフィーの中でも最も患者の多いデュシェンヌ型(DMD)の患者の尿に、多くの断片が含まれることを発見していた。

 DMDは男性だけにみられる遺伝性の筋疾患。4、5歳で筋力が低下し始め、10代後半から呼吸不全などによる死亡リスクが高まるが、治療法の開発で平均寿命は30歳程度まで延びている。

 診断や病状判定には採血が必要なため、子どもには特に負担が大きい。嫌がって暴れることで一時的な筋組織の破壊が起き、測定値に誤差が出ることなどが課題だった。

 新たな検査法は、マウスの細胞内で作った抗体を活用。尿を調べるだけで済むため、患者の負担は大幅に軽くなる。

 これまでに、神戸大病院(同区)で治療を受けるDMDの患者と健康な人計約100人分の尿を測定。その結果、筋肉が損傷した人は、血液検査に比べ数値の差がより大きく示され、精度の高い判定が可能になるという。

 研究チームはさらに、運動すると一部の筋組織が壊れ、尿内のタイチンの量が増加することも解明。筋ジストロフィー以外の筋疾患や、筋肉傷害の判定などにも応用が期待できるという。

 松尾教授は「筋肉のダメージを定量化できる。外傷後や高齢者らのリハビリの効果判定も可能になるかもしれない」と話す。

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