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 伝染病の発生や流行を防ぐワクチンだが、不足はたびたび起きている。2013年には前年からの風疹の流行で、今回と同じMRワクチンが枯渇。昨年4月には熊本地震で生産施設が被災し、インフルエンザワクチンの供給が危ぶまれた。(山路 進)

 背景には国内の生産体制の脆弱(ぜいじゃく)さがある。

 人が対象のワクチンのうち日本で流通するのは約30種。国内で製造するのは6業者のみで、一部は輸入に頼っている。市場規模が限られる中、国内業者の多くはコスト面から余裕を持った生産体制を取れず、ラインをやりくりして複数種のワクチンを製造している。

 熊本地震では、インフルエンザなど約10種のワクチンを製造する業者が被災。他の製造業者がラインを転換し、自転車操業で供給してきた。綱渡りの状況に対し、厚生労働省の専門家会議は昨年10月、「国による取り組みが不十分だ」などと提言した。

 兵庫県内でのワクチン流通は、卸業者6社がメーカーから購入後に倉庫で備蓄し、医療機関などの発注に応じて販売。各社とも前年度の販売量に応じて地域別に配分し、急な需要増などへの対応は難しいという。県医薬品卸業協会の関係者は「ワクチンは計画上、足りているというメーカー側の言葉を信じるしかない」と話す。

 米国では09年にインフルエンザが新型として流行したことを教訓に、数億人分のワクチン製造ラインを政府が確保。兵庫医科大の服部益治教授(小児科学)は「東京五輪が3年後に迫るが、今の日本は堀のない城のような状態。市町村任せの定期接種を含め、国はワクチン政策を見直すべきだ」と強調する。

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