医療

医療トップへ
医療ニュース
  • 印刷
早期の大腸がんも高精度で診断できる分析装置(神戸大提供)
拡大
早期の大腸がんも高精度で診断できる分析装置(神戸大提供)
吉田優准教授
拡大
吉田優准教授

 早期の大腸がんを高精度で診断できる手法を、神戸大や島津製作所(京都市)などの研究グループがこのほど開発した。現行の検査よりも格段に精度が高いという。同グループは、年内にも臨床試験として検診などを進め、数年内の実用化を目指している。(山路 進)

 大腸がんの患者は、食事の欧米化などで年々増加。2015年には4万9千人以上が亡くなり、がんによる死因では肺がんに次いで2番目に多かった。

 他臓器などへの転移がない早期の大腸がんは、治療できる可能性が高いものの、自覚症状はほとんどない。大便を採取して出血の有無を調べる「便潜血検査」を毎年受けると、大腸がんによる死亡率は7割前後下がるとされるが、1回の検査で発見できる確率は進行がんで約8割、早期がんでは約半数にとどまる。血中のタンパク質を調べる別の方法も、早期がんの1~2割しか見つけられないことが課題だった。

 研究グループは、細胞内で物質やエネルギーを作る代謝反応の産物を調べる「メタボロミクス解析」という手法を用いた。

 研究では、国立がん研究センター(東京都)が保管する血液を使い、早期の大腸がん患者約300人と健康な約300人を比較した。同製作所の高精度分析装置を使い、アミノ酸の一種「トリプトファン」など8種の代謝物の量を解析。異常の有無の判定精度は96%以上だったという。

 研究グループはこれまでに、今回よりも精度が劣る分析装置を使った診断法を開発。約8割の確率で、大腸がんや、すい臓がんを診断できるとしていた。

 同大の吉田優准教授(病因病態解析学)は「診断は指先の血液1滴だけでできる。大腸がんでは、ごく小さな早期がんもほとんど発見できる。一日も早く実用化させたい。解析すべき代謝物を特定できれば、他のがんにも応用できるはずなので、さらに研究を進めていきたい」と話す。

医療ニュースの新着写真
医療ニュースの最新
もっと見る

天気(3月30日)

  • 17℃
  • ---℃
  • 10%

  • 17℃
  • ---℃
  • 20%

  • 19℃
  • ---℃
  • 20%

  • 19℃
  • ---℃
  • 20%

お知らせ