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研究者が治験内容を説明する講演会に向け、募金を呼び掛ける山本育海さん=明石市内
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研究者が治験内容を説明する講演会に向け、募金を呼び掛ける山本育海さん=明石市内

 筋肉の中に骨ができる難病「進行性骨化性線維異形成症(FOP)」と闘う兵庫県明石市の山本育海(いくみ)さん(19)が、治療薬の開発などに取り組む主治医の戸口田淳也・京都大iPS細胞研究所教授の講演会を企画している。全国の患者とともに最新の研究成果を聞く場にしたいとし、山本さんは「患者の移動や介助などに多額の費用が必要なので、助けてほしい」と、開催経費の寄付を呼び掛けている。(藤井伸哉)

 戸口田教授は、iPS細胞(人工多能性幹細胞)などを活用し、FOPの進行を遅らせる薬の候補を発見。臨床試験(治験)を予定しており、準備を進めている。

 山本さんは小学6年生だった2010年、「僕の難病を治す薬を開発してほしい」と、京大iPS細胞研究所の山中伸弥教授や戸口田教授らに協力を申し出た。FOPは外傷をきっかけに筋肉などの骨化が起こるため、病状が進むリスクもあったが、「治る可能性にかけたい」と皮膚の細胞を提供。治験への道を開くきっかけになり、全国の患者や支援者にも研究の進展を知ってもらおうと講演を企画した。

 ただ、FOP患者の移動には多額の費用がかかる。搬送用担架が大きく新幹線に乗れないため、介護車を借り、運転手やヘルパーの付き添いなどを頼むと、2日間で30万円以上が必要な場合も。山本さんは「費用の問題で断念してほしくない。待ちに待った薬を知ってほしい」と力を込める。一人でも多くの患者を招くのを目標に、自らが代表を務める団体「FOP明石」を窓口に200万円以上の支援を募ることにした。

 講演会は10、11月のいずれか。家族や支援者のつながりも深めたい意向。「患者としてやれることを頑張るだけ」。症状が進行し、自宅で横になっていることも多い山本さんだが、治療法の確立を信じて前を向いている。

■FOP明石の募金口座

ゆうちょ銀行

記号:14370

番号:81080231

名義:FOP明石(エフオーピーアカシ)

 【進行性骨化性線維異形成症(FOP)】 筋肉や腱(けん)に骨の組織ができ、関節や筋肉が動きにくくなる病気。つえや車いすが必要となることもあり、呼吸に関わる筋肉に影響が出ると呼吸困難になる。遺伝子の変化によって200万人に1人の割合で発症、国内に約80人の患者がいるとされる。有効な治療法は見つかっていないが、京都大iPS細胞研究所が今年8月、予防効果が期待される薬を人工多能性幹細胞(iPS細胞)を活用して発見したと発表。京大など4大学病院で実際の患者に投与する「治験」を行う方針を示している。

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