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 理化学研究所放射光科学総合研究センター(兵庫県佐用町)などの研究チームは17日、同町にあるエックス線自由電子レーザー施設「SACLA(サクラ)」を使い、生体内でのあらゆる酵素の動きを見られる技術を開発した、と発表した。推測するしかなかった酵素の動きを解析でき、新薬開発などへの応用が期待できるという。成果は17日付の英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ電子版に掲載された。

 チームによると、酵素は体内で消化や代謝などの化学反応を行う、生きるために欠かせないタンパク質。ヒトには数千種類以上あるとされる。酵素の反応時間は100万~1千万分の1秒単位と極めて短く、従来の解析法では反応前後の状況しか確認できなかったという。

 新たな技術は、数千兆分の1秒単位で非常に明るい放射光を出せるサクラと、光が当たると酵素と反応する基質を出す「ケージド化合物」を活用。カビの体内で一酸化窒素(NO)を亜酸化窒素(N2O)に変化させる酵素の働きを観察。放射光を出す時間を変えながら実験を繰り返し、光照射から0・02秒後、酵素がNOを取り込む瞬間を世界で初めて観察した。

 同センターは昨年12月、光に直接反応する酵素の動きを観察する技術を開発。しかし、全酵素の1%にとどまっていた。研究メンバーの久保稔・同センター専任研究員は「理論上、全ての酵素反応を解析でき、人工酵素や新薬の開発に大きな進展が期待できる」と話した。(山路 進)

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