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壁には酸素吸入やたん吸引に使う差し込み口(左上)や赤い非常用コンセントなどが備わる(同センター提供)
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壁には酸素吸入やたん吸引に使う差し込み口(左上)や赤い非常用コンセントなどが備わる(同センター提供)
重度心身障害児者専用の避難スペースとして完成した3号館(にこにこハウス医療福祉センター提供)
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重度心身障害児者専用の避難スペースとして完成した3号館(にこにこハウス医療福祉センター提供)
災害避難スペースの完成式典では、くす玉を割る関係者ら。通所サービスを利用する重症心身障害者らも参加した=神戸市北区しあわせの村、にこにこハウス医療福祉センター
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災害避難スペースの完成式典では、くす玉を割る関係者ら。通所サービスを利用する重症心身障害者らも参加した=神戸市北区しあわせの村、にこにこハウス医療福祉センター

 大規模災害時、在宅で人工呼吸などの医療を受ける重度心身障害児者専用の避難スペースが、神戸市北区、しあわせの村の重度心身障害児者療育施設「にこにこハウス医療福祉センター」にできた。停電時に自家発電で医療機器を使うことができ、付き添いの人も避難生活が送れる。家族らは「ここにたどり着ければ何とかなる」と施設の完成を喜んでいる。重度心身障害児者専用の避難スペースは兵庫県内初で、全国でも珍しいという。

 同センターは2001年10月に開設。看護師、薬剤師、介護福祉士、保育士らが常駐し、医師4人を配置する。人工呼吸やたんの吸引などの医療的ケアが必要な重度心身障害児者ら80人が生活し、約30人がデイサービスに通う。

 避難スペースは、国と市の補助金を含む約1億2400万円で建てた3号館(鉄筋コンクリート2階建て、延べ床面積約370平方メートル)内に整備。1階と2階に計約160平方メートルあり、普段はセミナーや研修などに利用し、災害時に避難スペースとして使う。

 重度心身障害児者16人分のベッドが入り、非常用コンセントや酸素を送り込む医療配管を備える。介護者1人とともに避難生活を送ることができる。整備に合わせて施設全体の災害対応も見直し、別棟も使って計60組の受け入れ体制を整えた。

 避難スペースで開かれた完成式典には利用者や家族、職員ら約60人が集まった。筋肉の病気で人工呼吸器が手放せず、デイサービスに通う女性(30)=同市中央区=と出席した母(56)は「阪神・淡路大震災では停電が1日だけで、自宅でも手動の酸素吸入で何とか乗り切れた。災害を考えると不安だったが、これからは安心できる」と喜んだ。

 同センター小児科医の河崎洋子施設長(49)は「重度心身障害児者にとって感染症対策や電源確保は命に関わる」と意義を強調。一方で「在宅の医療的ケアが必要な人は神戸市だけで200~300人。ここだけでは到底足りず、さらなる整備が必要だ」と課題も指摘した。(山路 進)

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