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検討開始から20年を迎える神戸医療産業都市。研究機関、病院、企業が集積し、国内最大級のバイオメディカルクラスターとなった=神戸市中央区港島南町(撮影・大山伸一郎)
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検討開始から20年を迎える神戸医療産業都市。研究機関、病院、企業が集積し、国内最大級のバイオメディカルクラスターとなった=神戸市中央区港島南町(撮影・大山伸一郎)
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 阪神・淡路大震災で大きなダメージを受けた神戸経済を浮揚させるため、神戸市がポートアイランド2期を中心に医療関連企業や研究施設を集積する「医療産業都市構想」を打ち出してから今年で20年を迎える。進出企業は344社(昨年11月末時点)を数え、雇用も9千人を超えるまでに成長した。世界を見据え、独創的な技術を生み出す「地域経済のけん引役」としての歩みと今後の展望を探った。

■復興

 「もし震災がなければ、まったく違う光景が広がっていたはずだ」。ポーアイ2期エリアについて、当時を知る市職員は振り返る。

 震災の犠牲者は市内で約4600人、経済損失も6・9兆円に上った。2期では地元企業などがテーマパークの開業を計画していたが、震災によって頓挫。急速に進む少子高齢化の中で、健康・医療が成長産業として今後大きく飛躍するとみて、震災から4年近くたった1998年10月、同都市の構想が動きだした。

 新たな産業づくりと雇用確保のほか、最新医療の提供による市民福祉の向上、アジア各国への貢献を構想の目的に掲げた。

 「震災前への復旧にとどまらず、新たな神戸を生み出す夢を託した」と当時の担当職員は振り返る。

■エコシステム機能

 進出企業数は2006年度に100社、10年度に200社、15年度に300社を超え、右肩上がりで増加。05年度に409億円だった経済効果(推計)も、10年度に1041億円、15年度に1532億円と伸ばしてきた。

 同都市には神戸市立医療センター中央市民病院を中心に、兵庫県立こども病院、神戸低侵襲がん医療センターなど八つの医療機関が集まる。12年にはスーパーコンピューター「京(けい)」が本格稼働し、新たな薬を生み出す工程にシミュレーション技術を用いることで、開発にかかる期間と費用の縮小が期待される。

 そんな中、市が力を入れる取り組みが、都市内の企業や団体を結び付け、一つのエコシステム(生態系)として機能させることだ。「自然発生ではなく、人為的に集まった成り立ちから、どうしても互いの結び付きは弱い」(市担当者)とみて、企業連携を促進する専任コーディネーターの増員を検討している。

■売り上げ目標1千億円

 同都市の病院で臨床研究などが行われたいくつかの再生医療が、実用化に近づいている。角膜の再生は既に先進医療として治療を受けられるほか、膝軟骨、足の血管、骨の再生についても治験まで進んだ。

 医療機器の分野では、川崎重工業と医療用検査機器メーカー・シスメックスの共同出資会社「メディカロイド」が、医師の内視鏡手術を支援するロボット開発に挑む。17年3月に発売した手術台に続き、19年度には手術支援ロボットの発売を計画している。30年に売上高1千億円を目指しており、同社は「神戸発の技術で世界と勝負したい」と力を込める。(長尾亮太、森本尚樹)

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