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理化学研究所多細胞システム形成研究センター=神戸市中央区港島南町2
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万代道子氏
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 遺伝子変異で失明する恐れのある「網膜色素変性」のマウスに、人の胚性幹細胞(ES細胞)から作った網膜組織を移植すると光に反応することを、理化学研究所多細胞システム形成研究センター(神戸市中央区)の万代道子・副プロジェクトリーダーらのグループが確認した。ES細胞と同じく多彩な細胞に分化する人工多能性幹細胞(iPS細胞)による再生医療にも道を開く成果で、2日付の米科学誌「ステムセル・リポーツ」電子版に掲載された。

 網膜色素変性は、光を感知する視細胞が徐々になくなり、視野が狭くなったり暗がりで見えにくくなる難病。同グループはこれまで、マウス由来のES細胞とiPS細胞で作製した網膜組織をマウスに移植し、光を感じることを確かめている。

 今回の研究は、人のES細胞の網膜組織が光に反応するかを検証。視力をほぼ失ったマウス8匹の片目に移植して約半年後に観察すると、視細胞を含む網膜の構造は正常になり、光を受け取るのに必要なタンパク質も確認できた。その後、摘出した網膜を、細胞の活動を捉える特殊な電極に乗せ、光を照射。脳に情報を伝える神経節細胞が働いた場所は、8匹のうち3匹で移植部位に集中していた。

 「臨床応用への重要なステップをクリアした」と万代氏は強調。人のiPS細胞でできた網膜を患者に移植する臨床研究の申請を2018年度にも目指している。(佐藤健介)

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