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 国家戦略特区に指定されている兵庫県養父市が、タブレット端末などのテレビ電話機能を使い、在宅のまま受診から薬の受け取りまでできる「オンライン医療」を全国で初めて導入する方針を固めたことが28日、分かった。高血圧など慢性疾患の患者が、病院や薬局に行くことなく医療サービスを受けられるようにする。高齢化に加え、医療機関・薬局までの移動が困難な中山間地域でまずは運用し、地域再生のモデルケースとしたい考えだ。(桑名良典)

 同市は30日にも開かれる特区の区域会議で提案する予定。その後の諮問会議で認められれば、今秋にも運用を始める。

 処方薬を購入するには通常、受診して医師に処方箋を書いてもらった上で、薬剤師から直接、説明や服用上の注意を受けなければならない。山間地では医療機関や薬局への移動手段が少なく、不便を訴える声が強かったため、特区内での規制緩和を利用した新制度の導入を決めたという。

 同市によると、オンライン診療は市内の病院が担う予定で、テレビ電話で医師が診察して処方箋を出し、画像データとして患者本人と調剤薬局に送る。それを基に薬剤師がテレビ電話で服薬指導し、患者は郵送などで薬を受け取れる。将来的にはドローンによる薬の配送も検討する。

 「オンライン医療」を受けられるのは、安定期にある糖尿病や高血圧などの慢性疾患患者を想定。初診や急患は対象外となる。また数カ月に1回、対面診療を行い、安全性も確保する。患者にとっては、同じ薬をもらうために毎回通院し、薬局に足を運ぶ手間が省けるようになる。

 対象エリアについては、養父市は市内全域での規制緩和を要望。一方、厚生労働省は薬局が少ない山間部などでの限定的な取り組みとしたい意向で、今後、調整を進める。

 同市の広瀬栄市長は「慢性疾患を抱える患者の中には、遠隔診療や服薬指導が充実していないため、治療を中断してしまう人も多い」と指摘。さらに「重症化の進行を抑えれば、年間1億円超の医療費削減にもつながる」と試算している。

 同市は2014年に国家戦略特区の指定を受け、まずは農業分野での企業参入を促進。今月26日から自家用車による住民や観光客の運送も実施するなど、新たな分野にも挑戦している。

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