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長濱宏治・甲南大准教授
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細胞ゲル
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細胞ゲル

 細胞と生体適合性のある高分子を反応させ、多機能性の細胞ゲルを作り出すことに世界で初めて成功したと、甲南大の長濱宏治准教授(40)らのグループが6日、発表した。ゲルは細胞と同様の機能を持ち、ネズミを使った実験で組織再建を促す効果を確認。再生医療などへの応用も期待され、研究成果は英科学誌「ネイチャーコミュニケーションズ」電子版に掲載された。

 以前から生体内の分子でゲルを開発する研究は行われていたが、長濱准教授らは細胞自体からゲルを作り出すことに注目。反応性の原子団のアジド基を持たせた細胞と、鎖式炭化水素のアルキンを加えた高分子(アルギン酸)を混ぜて化学反応を起こさせ、細胞の機能を持つゲルを作製した。

 作製直後の細胞ゲルは水溶液だが、数分後にはゲル状に固まるため、生体に注射投与が可能で自由に形を作ることができる。接触先の性質を識別して接着性を変化させることも分かり、長濱准教授は「接着させたい場所を選び、凹凸のある部分へも密着できる」と説明。ゲル内の細胞が自己増殖することも確認され、「多機能性を持った生きている細胞ゲル」とする。

 研究では応用例として、大腿筋をけがしたネズミの損傷部位に細胞ゲルを注射投入した結果、2週間後には骨格筋組織の再生が起こり、筋力の回復も確認できたという。

 長濱准教授は「細胞を主成分とするゲルは、体内の組織とも絡みやすく、薬剤も組み込みやすい。生体への負担は少なく、再生医療にも極めて有効だ」としている。(篠原拓真)

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