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インフルエンザの集団感染で7人が死亡した養護老人ホーム「北淡荘」=22日午後、淡路市育波
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インフルエンザの集団感染で7人が死亡した養護老人ホーム「北淡荘」=22日午後、淡路市育波
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 7人が死亡した養護老人ホーム「北淡荘」(兵庫県淡路市)のインフルエンザ集団感染問題で、県は未発症の入所者への抗インフル薬投与を11日の段階で施設に助言したが、施設が投与に踏み切ったのは1週間以上後の19日だった。予防措置については国も一定の基準を示しているが、判断は各施設に委ねられており、感染が拡大した可能性がある。県は一連の経緯を検証する方針。(西井由比子、内田世紀、前川茂之)

 県洲本健康福祉事務所は、13人の集団感染と1人の死亡を今月11日に把握。北淡荘への立ち入り調査を実施し、未発症の入所者、職員全員への抗インフル薬投与による感染拡大予防を施設に助言した。

 予防措置に関して、国も集団感染時の投薬検討を示しているが、日本感染症学会は「インフルエンザ様の患者が2~3日以内に2名以上発生し、1名でも迅速診断でインフルと診断されたら、フロア全体の抗インフル薬予防投与の開始を考慮すべき」とより具体的に提言。同事務所はこれを参考に、施設の嘱託医に相談するよう求めたという。提言によると、70~80%の予防効果が確認されている。

 しかし、施設は「まずは感染源となり得る人から」として、職員への投与について医師に相談。医師は職員分のみ薬を処方した。その後、死者、感染者数が拡大し、同事務所は17日、再び立ち入り調査を実施。予防投与について確認したところ、施設は「実施した」と答えたが、実際には職員に対してのみだった。

 18日になって同事務所の鷲見宏所長が施設の嘱託医と面会し、入所者へ投与されていなかったことが判明。施設は翌19日、投与に踏み切った。山田正司施設長は「私の経験では発症していない高齢者に抗インフル薬を投与する、という事例は聞いたことがなかった」と説明する。

 県疾病対策課は「抗インフルエンザ薬には副作用があり、服用が適さない人もいるが、予防措置が遅くなったことで感染が広がった可能性は否定できない。県側の伝え方も含め、感染拡大の原因について今後検証したい」としている。

 淡路島では、南あわじ市の施設からも今月14日、37人の集団感染と関連する1人の死亡の報告があった。同事務所が抗インフル薬の予防投与の検討を促し、同施設は入所者らに投薬。集団感染は収束に向かったという。

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