加齢とともに体力や気力が低下し介護が必要となる手前の状態「フレイル」について知ってもらおうと、兵庫県が早期発見や予防法をクイズ形式で学べる動画を作成し、県のインターネット放送局「ひょうごチャンネル」(http://hyogoch.jp/)で公開している。「シニアはメタボよりもフレイル対策を」と呼び掛けている。
「フレイル」は、日本老年医学会が「虚弱」を意味する英語「フレイルティー」を基に提唱した。身体や認知機能の低下により要介護に至る前の状態を指す。健康寿命を延ばす観点から注目を集めている。
県は全国に先駆けて3月、市町が医師会や歯科医師会をはじめ関係団体や配食事業者などと連携し取り組む対策などを記した「予防・改善プログラム」を作成した。
動画は全9本(1本当たり9分程度)。口腔ケアと食事のバランスに力点を置き、「高齢期に気を付けることは?」など選択式で四つの質問があり、1日の食事の量や唾液腺マッサージ、そしゃくトレーニングの方法などを学べる。
DVDの貸し出しも可能で、県健康増進課は「公民館やサロンなどで活用してもらえれば」としている。同課TEL078・362・3249
(前川茂之)