コロナの医療相談、手話でOK オンラインのテレビ電話活用 兵庫県

2020/10/16 06:30

 兵庫県が、新型コロナウイルスの検査や医療への相談に、オンラインのテレビ電話を使って手話で応じるサービスを始めた。これまではファクスでの応答だったが、体調などを文書で詳細に説明するのに時間がかかるため、“対面”での意思疎通により、聴覚障害者の利便性向上を図る。 関連ニュース 丹波国際映画祭 グランプリに、手話を守る闘い描いた「ヒゲの校長」 谷監督、当事者起用し表現追求 災害時の聴覚障害者への支援 児童が考え町役場で発表 「手話言語条例」施行の福崎町 難聴に悩む人の孤独を減らすメタバース空間「手話の壁」も越えて広がる交流 「みみトモ。ランド」20代と70代が仲間に!?

 県は2月末、コロナの医学的な相談に対応する専用の電話センターを開設。聴覚障害者らにはファクスでの対応を想定していたが、これまでの相談は0件だった。しかし、「相談をためらって感染(したこと)が分からなかったり、重症化したりするのを防ぐため」(担当者)、新たなシステムを導入したという。
 希望者は、発熱やせきの状況、持病などのチェック項目と不安に思う内容を記し、手話相談を希望する日時をファクス(078・362・9874)で送信する。県は、対応する日時をファクスで返信。手話通訳者が、感染症対策の担当者と同席し、相談者はタブレットやスマートフォンでやりとりする。
 受け付けは平日午前9時~午後4時で無料。県の担当者は「申込当日の相談希望にも可能な限り対応したい」と話した。
 県ユニバーサル推進課TEL078・362・4379(ファクス078・362・9040)
(藤井伸哉)

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