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工場向けの無電極ランプ。目に優しい光が特長だ=神戸市中央区浜辺通2、コタニ
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工場向けの無電極ランプ。目に優しい光が特長だ=神戸市中央区浜辺通2、コタニ

 水銀被害の防止を目指す「水銀に関する水俣条約」の発効を控え、2020年に製造が禁止される水銀灯に替わる照明器具に注目が集まっている。水銀灯は街灯や工場照明などに広く使われているが、後継には省エネの発光ダイオード(LED)や導入コストが安い無電極ランプがあり、商戦が熱を帯び始めた。(高見雄樹)

 無電極ランプは、電球内のコイルに電流を流して光を出す。劣化しやすい電極やフィラメントがないため寿命が長く、天井が高い工場など交換作業が難しい場所に設置されている。

 明石海峡大橋では、ライトアップ用にパナソニック製の同ランプを採用。本州四国連絡高速道路会社(神戸市中央区)によると、1998年の開通以来、ほぼ無交換という。

 同ランプを扱う資材商社コタニ(同)の小谷哲也社長は「LEDのようにまぶしすぎず、検品などの作業にも適している」と利点を挙げる。1年半前から取り扱い、兵庫県内の工場や駐車場に売り込む。東京には専任担当者を置き、大手企業も開拓する。

 同ランプは知名度の低さが課題。中国系メーカーの日本法人ELXライティングテクノロジージャパン(東京)は、損害保険大手と組んで5年間の製品保証を付ける検討を始めた。品質への不安を取り除き、水銀灯の代替として利用者に認識してもらう。

 一方、丹波市など国内4カ所で照明器具を製造する業界トップのパナソニックは、LEDに経営資源を集中する。90年代に無電極ランプを発売したが、売上高は照明全体の1%以下にとどまる。

 同社ライティング事業部によると、LEDは省エネ性能に優れ、自在に調光できる。価格は標準タイプでLEDが約21万円、無電極ランプが約15万円。2018年度には販売する照明器具をLEDに一本化し、その他の照明は電球など交換用に限るという。

 工場の照明は器具全体を交換する必要があり、公的補助制度はあるが、100万円単位の投資は零細企業には重荷だ。同事業部の伊藤政博・戦略企画部長は「LEDに重点を置くが、価格や好みなど顧客の要望がある限り無電極ランプの品ぞろえは続ける」と話している。

 【水銀に関する水俣条約】一定用途以外の水銀の輸出を規制▽水銀を一定量含む蛍光灯などの製造、輸出入を2020年までに原則禁止-などを定める。13年に熊本市で開かれた外交会議で採択された。日本は23番目の締結国となり、年内に50カ国が締結して発効する見通し。一定以上の水銀を含む照明器具は、研究など特殊用途を除き減少する見込み。

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