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開幕した神戸国際港湾会議。国際情勢が揺れ動く中、関係者は連携強化を模索=13日午前、神戸市中央区、神戸国際会議場(撮影・田中靖浩)
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開幕した神戸国際港湾会議。国際情勢が揺れ動く中、関係者は連携強化を模索=13日午前、神戸市中央区、神戸国際会議場(撮影・田中靖浩)

 神戸市が、8カ国・地域の9港と連携する合意書(MOU)を交わした。神戸市は各港との個別協定によるアジアとの連携強化でクルーズ客船やコンテナを増やす方針だが、トランプ流の余波に巻き込まれ、成立には苦慮を重ねた。

 13日午後、中国・上海との調印を終えた神戸市の担当者は胸をなで下ろした。前日の12日夕には、台湾の高雄と基隆を運営する会社とも合意していた。

 13日に始まった「神戸国際港湾会議」は18の国と地域などから約300人が参加。各港を運営する機関幹部が一堂に会するのに合わせ、神戸市は一つでも多くの港とのMOUを締結するため、時間を掛けて水面下の調整を進めてきた。

 神戸市にとっては、過去50年間で姉妹港などとして結んだ7港を一気に上回り、計17港(内定含む)に増えるが、それ以上に中国・台湾との同時合意にいたった成果は大きい。

    

 トランプ大統領は昨年12月、中国と台湾は不可分の領土とする「一つの中国」原則をめぐり、原則に縛られない姿勢を示した。歴代大統領も踏襲してきた対中政策の大転換にあたる。中国側は猛反発したが、神戸での会議直前、10日の習近平国家主席との電話会談では、トランプ大統領は「尊重」に翻意。こうした発言で、中台関係は一気に緊張感を高めることになった。

 他県の自治体からは、台湾と結んだ連携協定で、中国側からクレームが入ったとの情報も寄せられていた。神戸市は中国と台湾の港湾管理者について、別々のバスを手配するなど配慮。調印式は、各港それぞれ個室で行った。また、港湾会議のテーマからは政治色を排除し、議事進行にも細心の注意を払うなどし合意にこぎつけた。

    

 ただ、トランプ大統領が今後、関税強化などの保護主義的政策に踏み切れば、各国にとっては大打撃となる。 「アジアの北米向け貨物は減るかもしれない」。台湾の港湾運営会社社長郭添貴氏(56)は取材にこう漏らした。神戸大の黒田勝彦名誉教授も13日の基調講演で「移民政策などで米国が人口減に転じれば世界の物流に影響が出かねない」との懸念をあらわにした。

 神戸市は「政治問題ではなく、港同士がいかに友好関係を築くかだ。今回の会議でも人々の交流と、各港の活性化を通じ、国際社会に役立つようにしたい」としている。

(安藤文暁、田中宏樹)

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