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「一圃一酒」の山田錦の日本酒を企画して販売する名古屋敦さん=加西市山下町の直営店「ten」
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「一圃一酒」の山田錦の日本酒を企画して販売する名古屋敦さん=加西市山下町の直営店「ten」

 一つの田んぼからできた酒米で一つの日本酒をつくる-。兵庫県加西市の山田錦農家で日本酒販売も行う「ten」代表の名古屋敦さん(36)の「一圃一酒(いちぼいっしゅ)プロジェクト」が注目を集めている。農家・田んぼと酒蔵の直接連携によって日本酒づくりと産地の発信力を強める考えだ。「地域の若者にとって魅力と誇りある農業をつくっていく取り組みとして広げたい」と語る。(辻本一好)

 名古屋さんは大学卒業後、東京のホームページ制作会社などで働きながら父親の義数さん(71)の山田錦作りを手伝う中、茨城県の酒造会社「廣瀬商店」と出会い、話をするうちに、兵庫産山田錦が全国の酒蔵が切望する米と知った。また、JAなどを通して多数の生産者の米をブレンドしたものより、ばらつきがなくコントロールしやすい特定の田んぼの米を望む酒蔵の声も聞いた。

 「稲作を手伝っているとき、この米がどこに行ってどんな日本酒になるのだろうとずっと疑問を感じていた。農家と蔵が直接つながった方がお互いにとって良いのではと思った」

 名古屋さんは2009年に義数さんの米を廣瀬商店で醸造する「一圃一酒」の日本酒の企画を始めた。直接連携で生まれた酒は毎年全国新酒鑑評会で入賞。取り組みを加西市内で広げようと、昨年、全国各地の酒蔵をつなぐ役割を担う株式会社tenを発足。市内の2農家と長野県内の酒蔵とを新たにつなぐ一方、プロジェクトを具現化した日本酒「SEN」を発売し、デパートを通じて600本が完売した。

 SENに使う山田錦を栽培する同市山下町の田んぼとため池近くに直営店「ten」を先月から開いた。今年は「一圃一酒」の取り組みに賛同した市内の酒造会社「富久錦」と30代の若手農家の山田錦を使う日本酒を造る計画だ。

 名古屋さんは「直営店では蔵元と農家の交流会なども開いて、地域住民にも山田錦産地を意識してもらう取り組みを展開していきたい」と話す。直営店tenは同町2349の29、TEL0790・20・6376。原則木金土曜日午後1~6時に営業。

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