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災害発生時に避難場所などに利用できるよう登録された防災協力農地=大阪府守口市
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災害発生時に避難場所などに利用できるよう登録された防災協力農地=大阪府守口市

 兵庫県は、都市の自然災害を軽減する「防災協力農地」の普及に向けたモデル事業を本年度から始める。阪神・淡路大震災を契機に、貴重なオープンスペースとなる都市農地を守る仕組みとして三大都市圏で広がったが、県内ではいまだに「ゼロ」の状態が続いている。県は、防災に加え新鮮な食料の供給や環境保全など都市農業のさまざまな機能を都市住民に広く知らせ、県内市町の取り組みを促す。(辻本一好)

 防災協力農地は、災害時に避難場所や資材置き場として農地を利用できるよう、農家の協力を得て登録する制度。1995年の阪神・淡路大震災を受けて横浜市などが創設。首都圏で広がった後、大阪、京都両府でも導入が進んでいる。農林水産省によると、災害時の生鮮食品供給などのために東京都の30自治体など全国61自治体が導入(16年3月末)。ビニールハウスを生かして住民が防災訓練をしている地域もある。

 大阪府は、住民の交流や連帯感を生む場として都市農業の役割を重視。1月31日を防災農地の日として普及している。同府守口市の柿本修さん(76)は20アールを防災協力農地に登録。野菜は仲間と開く朝市で販売し、タマネギなどは小学校の給食に供給。子どもたちの農業体験も行う。「阪神・淡路大震災の後、自分も何か地域に協力しなければと思った。農地は火災の類焼を防ぎ、台風時は雨水の保水地にもなる」と都市農業の価値を説明する。

 府によると、堺市など計6市で防災協力農地制度を実施。東日本大震災や南海トラフ巨大地震への関心の高まりを受けて、今年から四條畷市と田尻町でも登録募集が始まっている。

 兵庫県は全国に先駆けて昨年策定した都市農業振興基本計画を基に、シンポジウムなどで都市農地の重要性をPRしていく。県楽農生活室は「防災や福祉、食育に活用する取り組みを広げたい」としている。

■県、都市農地活用のモデル事業募る

 兵庫県は自然災害を防ぐ貴重な緑地空間である都市農地の機能を発揮するモデル事業に取り組む団体を募集している。防災や福祉、食や農の学習、住民に安らぎを与える景観形成といった活動を行う市町やJA、NPO法人、自治会などが対象。学習会や研修の費用、印刷製本など必要な経費について、1事業あたり最大60万円を補助する。応募書類に基づき6事業を選ぶ予定。31日までに県内各地の農林振興事務所に所定の書類で申し込む。県楽農生活室TEL078・362・3444

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