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内定時に家庭訪問をするダイレクトの定本康敬社長(左)と昨年入社した西香奈江さん=西脇市高田井町
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内定時に家庭訪問をするダイレクトの定本康敬社長(左)と昨年入社した西香奈江さん=西脇市高田井町

 就職活動で学生優位の売り手市場が続く中、企業がセミナーや家庭訪問を通して、保護者への働きかけを強めている。会社選びに親の意見を尊重したいという学生が多いためだ。子育ての総仕上げとして「納得できる仕事選びを手伝いたい」と、積極的な人も増えている。親はどこまで関わればいいのか。

 兵庫県西脇市にあるゴルフ場運営関連会社「ダイレクト」は内定を出した後、社長自ら家庭訪問している。親に事業内容や学生への期待を伝え、安心させるためだ。

 昨年入社した西香奈江さん(23)の父親は当初、入社に難色を示していたというが、同社の定本康敬社長の訪問後は逆に背中を押してくれたという。西さんは「親も理解したから自信を持って仕事を始められた」と笑顔を見せる。

 「『もっと早くアドバイスをすればよかった』と後悔する前に、お子さんと話をしましょう」

 山口県を拠点とする第二地方銀行の西京銀行(周南市)が1月中旬、親向けに開いた就職活動のセミナー。平岡英雄頭取の言葉に、集まった約30人の親がうなずいた。

 平岡頭取自身も、息子が就活時に苦戦して「相談に乗るべきだった」と後悔した経験がある。「過剰な介入は避けるべきだが、ふさわしいタイミングでの助言はマイナスにはならない」

 同行は親向けセミナーを2014年から開始。今年は親の希望で、働き方などの仕事紹介に時間を割き「私たちを第1志望にしてくれたらありがたい」とアピールした。

 親の関わり方は様変わりした。就職情報会社マイナビによると、親向けガイダンスを開く大学は61%(16年)に上る。

 人材サービス会社のビズリーチ(東京)の学生向け調査では、内定時に親の意見を「尊重する」とした人は約70%に上った。2月に同社が開いた親向けの勉強会では、講師が「人生の分岐点でどんな選択をしたのか教えてほしい」といった学生の声を紹介。「社会人の先輩として仕事や会社のことを話す機会をつくってほしい」と呼び掛け、どんな仕事が合っているか、一緒に考えていくことも助言した。

 一方で「価値観の違う親には相談したくない」といった学生もいる。中小企業志望の私立大男子(21)は「親は安定志向で、絶対に反対するから言わない」と話す。また「親に依存し過ぎの学生は自立できていないと判断し、採用しない」(建設業)企業もあり、さじ加減は難しい。

 文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所の平野恵子主任研究員は「情報があふれ、途方に暮れる学生は多い」と指摘。「親は『自分で決めなさい』と突き放さず、まずは子どもの話に耳を傾けてほしい」と話した。

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