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不正が次々と明るみに出る神戸製鋼所の神戸本社。影響は地域経済にも影を落としている=神戸市中央区脇浜海岸通2(撮影・斎藤雅志)
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不正が次々と明るみに出る神戸製鋼所の神戸本社。影響は地域経済にも影を落としている=神戸市中央区脇浜海岸通2(撮影・斎藤雅志)

 神戸製鋼所(神戸市中央区)のデータ改ざん問題が発覚して22日で2週間。同社と取引のある兵庫県内の中小企業は固唾(かたず)をのんでその行方を見守っている。神戸製鋼は神戸と加古川に主力の製鉄所を抱え、高砂や播磨町にも拠点を持ち、ともに歩んできた経営者も多い。不正は拡大を続けており、地域経済への影響も計り知れない。不安ばかりが募る中、経営者らからは「今はただ、事態の収束と取引の維持を祈るしかない」と悲痛な声が上がる。(横田良平、井垣和子)

 信用調査会社帝国データバンクによると、神鋼グループの国内取引先は6123社。県内は全国で2番目に多い997社が下請けや部品などの仕入れ、製品の販売先として関係がある。

 「神鋼の屋台骨が揺らぐと、うちは存続の危機だ」。男性経営者が苦悶(くもん)の表情を浮かべる。重要な取引先として製鉄所に機械部品を長らく納入し、今や一蓮托生(いちれんたくしょう)の関係だ。日ごろ接する神鋼の担当者は、品質管理に厳しい。それだけに改ざん問題を「正直、うそやろと思った」という。

 問題発覚後、担当者からは「操業に影響が出ないよう通常通り発注する。引き続きやってほしい」と言われた。だが業績への影響は見通せず、焦りが募る。

 この経営者は「鉄鋼業界再編のときも不安で眠れなかったが、今回はそれ以上。神鋼は地場を大切にしてくれる企業だと感じている。今は推移を見守るしかできない」とこぼす。

 産業用機械の仕事を請け負う企業の社長は「先行きは心配だが、何もしようがない。だからといって仕事を断ることもできない」と困惑する。製鉄所設備の納入会社担当者は「5年後、神鋼が10台導入する予定だった機械を5台に減らすかもしれない。今すぐに影響は出ないと思うが、今後はどうなるか」と話す。

 「正直、残念だ」と漏らすのは、設備納入会社の男性社長。取引維持を願いながら、メード・イン・ジャパンの品質への信頼が揺らいでいる事態を憂慮した。「不祥事があると、他の大手も信頼回復のため下請けへの要求を厳しくしてくるものだ。厳密な規格を求められると、コストアップにつながるが、そうした事態も予測しておかなければ」と表情を引き締めた。

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