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神鋼改ざん製品納入先8割で安全確認も残る懸念

2017.10.27
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 神戸製鋼所が26日、検査データを改ざんした製品を納入した企業の約8割で「当面の安全性を確認した」と発表し、兵庫県内で取引のある中小製造業者からは安堵(あんど)感と問題の早期収拾を願う声が聞かれた。しかし、銅管子会社が日本工業規格(JIS)の認証を取り消されるなどグループ全体の信用失墜に歯止めはかからず、今後の取引への懸念は残ったままだ。

 自主点検で当面の安全性が疑われる製品は出なかったため、鉄鋼関連の下請け会社社長は「ひとまず安心」。製鉄設備関連で取引がある別の会社社長も「国内の鉄鋼部門でこれ以上不正がないと確定した」と評価した。

 ただ、神戸製鋼はサプライチェーン(部品の調達・供給網)の複雑さから確認に手間取っている製品があると説明。下請け会社社長は「残りの調査をしっかり進めてほしい」と訴えた。製鉄設備関連の社長も問題の長期化による神戸製鋼の業績悪化を懸念し「不採算部門の整理や関係会社の切り売りという事態になれば、神戸製鋼への依存度が高い地域経済は一気に冷え込む」と気をもんだ。

 また、部品加工を請け負う企業の社長は「金融機関から経営は大丈夫かと頻繁に聞かれている。自社の信用力にも響く」と悲痛だ。

 神戸製鋼の川崎博也会長兼社長はこの日の会見で謝罪を繰り返す一方、「社内調査で判明した」と自浄作用を強調した。金属素材加工会社の社長は「不安はまだ残る。神戸製鋼だけが悪者なのかとも思う」と声を潜めた。(内田尚典、高見雄樹、井垣和子)