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EV用リチウムイオン電池 最大手パナ、加西に開発拠点

2017.10.28
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 ガソリン車に比べて電気自動車(EV)の弱点とされるのが走行距離だ。電気をためてモーターに供給する基幹部品のリチウムイオン電池について、性能向上に向けた研究開発や生産を強化する動きが兵庫県内で広がっている。

 米EVメーカーのテスラに独占供給するなど、車載用リチウムイオン電池の世界大手パナソニックは、主要開発拠点を兵庫県加西市に構えている。2011年に子会社化した三洋電機の電機工場を転用した。

 開発の中心テーマは電池に収められるエネルギー容量の拡大だ。1回の充電で走行できる距離に直結するため、他社との研究開発競争が激化している。同社は角形タイプの同電池について、19年までの3年間でエネルギー量を倍にする目標を掲げて開発を急ぐ。

 同社の国内電池工場5カ所うち、加西は角形タイプの主力工場でもある。需要増を受け、洲本市の工場でも2月から製造を始め、18年3月までに生産ラインを1本増設する計画だ。姫路市の液晶パネル工場でも空きスペースを使い、19年度から電池の生産を始める。

 同電池の材料メーカーも態勢を整える。ニッケル酸リチウムをパナソニックに供給する住友金属鉱山は、その原料となる硫酸ニッケルを播磨事務所(兵庫県播磨町)で増産する。年間2万トンだった生産能力を昨年10月、同4万5千トンまで引き上げた。

 また神戸港では今年に入り、米国に輸出する同電池が急増。1~7月の輸出額は499億円で、前年同期の99億から5倍に増えた。(長尾亮太)