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神鋼 中間配当見送り 通期純利益予想「未定」に

2017.10.30
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神戸製鋼所の中間決算について説明する梅原尚人副社長=30日午後、東京都千代田区

神戸製鋼所の中間決算について説明する梅原尚人副社長=30日午後、東京都千代田区

 アルミニウム製品などの性能データ改ざんが判明した神戸製鋼所(神戸市中央区)は30日、2018年3月期連結決算の純損益予想を撤回し、「未定」とした。今年7月時点の予想では黒字350億円と、3年ぶりの黒字転換を見込んでいたが、不適合品の補償などの費用が読み切れなくなったという。同日発表した17年9月中間連結決算は不正の影響がほとんどなく大幅増益だったが、今後の資金流出に備え、2年ぶりに予定していた中間配当は見送った。

 東京都内で、梅原尚人副社長らが会見した。

 不正を巡っては、神鋼の米国子会社に対する米司法省の書類提出要求が、応じなければ罰則が付く「召喚状」だったことが分かった。国内外の厳しい対応を受け、神鋼は今下期に計100億円の減益を織り込み、通期の経常利益予想を7月予想比9・1%減の500億円に下方修正した。具体的には、アルミ・銅部門の不適合品の処分などで30億円、鉄鋼など他の部門で信用失墜に伴う受注減などにより70億円の悪化を見込む。

 また、不適合品の補償や安全性検証の費用などで「特別損失がいくら発生するかは、現時点で読み切れない」(梅原副社長)とし、通期の純損益予想の発表は断念した。現時点で数社から補償などに関する問い合わせがあり、今後、金額や範囲を協議するという。

 梅原副社長は「顧客の(当社に対する)見方は厳しい。時間がたつとともに、受注切り替えなどの影響も出てくる」との見方を示した。その上で、引き続き、安全性の検証や再発防止策の策定を急ぐとし「信頼回復に向け精いっぱい努力したい」と繰り返した。

 同時に発表した中間決算は、鋼材やアルミ圧延品が自動車向けに好調だったほか、油圧ショベルも国内や中国で販売を伸ばし、経常利益が前年同期比約3・7倍の457億9800万円、純利益が約9・6倍の393億4900万円となった。(佐伯竜一、井上太郎)