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稲美の人気うどん店 規制緩和生かし神戸に出店

2017.11.03
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いなみころ神戸櫨谷店の後藤理仁店長(右)と運営会社の元義雄社長=神戸市西区櫨谷町池谷

いなみころ神戸櫨谷店の後藤理仁店長(右)と運営会社の元義雄社長=神戸市西区櫨谷町池谷

 開発が制限されている農村地域で飲食店などを運営できるようにする神戸市の規制緩和を受けて、第1号となる古民家レストランが同市西区櫨谷町にオープンした。うどん店「いなみころ神戸櫨谷店」。地元産の食材を盛り込む「ころうどんめし」を看板メニューに、店長の後藤理仁さん(28)は「地域のにぎわいづくりに一役買いたい」と意気込んでいる。

 2016年4月の都市計画法の規制緩和により、建物の新築、用途の変更が制限されている市街化調整区域の一部で、既存の建物を使ってレストランや農業体験型民宿、アトリエ、ITなど業種限定のオフィスを運営できるようになった。同区域に指定されている農村地域は人口減少に直面しており、地域に新たな住民を呼び込むことなどが目的。地元住民でつくる団体が起業の条件を定める。

 出店したのは、うどん店「香露の里いなみ」(兵庫県稲美町)を運営するいなみ有限会社。中部地方の料理、香露うどんを提供する人気店で、2号店の出店を模索していたところ、櫨谷出身の従業員後藤守さん(61)が地元との橋渡し役となって出店にこぎつけた。築100年ほどの空き家を地元住民が買い取り、いなみが改装した。

 地元から「地域の食材を半分以上使うこと」と課されたルールにのっとり、神戸ビーフや神戸ポーク、櫨谷産米を使用する。看板料理のころうどんめしは、丼に入ったうどんとご飯を甘辛いタレで味わい、トッピングが選べる。櫨谷店のために独自開発した。

 店長の理仁さんは、守さんの3男。出身地の櫨谷で子育てをしようと、和歌山市内の水産加工会社を辞め、本店で料理の腕を磨き、この古民家へ家族とともに移り住んだ。

 地元住民でつくる池谷里づくり協議会の山本貞次会長は「この古民家は地域の目印で、景観に欠かせない存在。空き家を再び生かしてくれてうれしい」と話している。(長尾亮太)