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神鋼週内にも調査報告 データ改ざん原因検証で

2017.11.05
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神戸製鋼所神戸本社=神戸市中央区脇浜海岸通2

神戸製鋼所神戸本社=神戸市中央区脇浜海岸通2

 アルミニウム製品などのデータ改ざん問題で、神戸製鋼所は早ければ今週にも、原因究明の結果と再発防止策を発表する。国内全4工場で不正が発覚するなどアルミ・銅部門に集中した原因が焦点。一部の再発防止策は既に取り組み始めている。

 経済産業省は10月12日、報告に訪れた川崎博也会長兼社長に対し原因究明と再発防止策の報告を「1カ月以内」と指示。これに基づき社内調査結果を公表する。ただ、訪問後、長府製造所(山口県下関市)で不正の隠蔽(いんぺい)が発覚。神戸製鋼は弁護士3人の外部調査委員会に検証を委ね、年内にも調査を完了する予定だ。

 原因究明では、アルミ部門で自動車軽量化に伴う生産量増加で繁忙が続き、納期への重圧が高まっていたとの見方がある。また、仕様に満たない製品でも顧客に了解を得た上で納入する「特別採用(トクサイ)」と呼ばれる商慣行について「顧客への説明の一手間を惜しんだ」(同社幹部)と悪用を認めている。

 同社幹部は「(不正によって)納入先の生産ラインを止めないで済むといった気持ちがあった。ただ、生産ロスをマイナス評価する人事考課はしていない」と話す。収益を過度に重視する意識が醸成された可能性も検証するという。

 不正が起きた現場は専門性が高く、人事異動が少ないこともあり「外の目が届きにくい」。2008年、日本鉄鋼連盟の品質管理強化指針が鉄鋼部門には適用されたが、アルミ・銅部門は「徹底を欠いた」とも。

 一方、再発防止策では、データが検査証明書に直接記されるよう自動化を一部で開始。人の手が介在せざるを得ない部分は、その記録が残るようにしたり、他人が点検するダブルチェックを導入したりした。こうした方策も合わせて発表するとみられる。(井上太郎、佐伯竜一)