ひょうご経済プラスTOP 経済 都市廃棄物利用の最新事例報告 神戸でセミナー

経済

都市廃棄物利用の最新事例報告 神戸でセミナー

2017.12.11
  • 印刷
都市で発生する有機物のエネルギー・資源利活用をテーマに開かれたバイオマスセミナー=神戸市東灘区、東水環境センター

都市で発生する有機物のエネルギー・資源利活用をテーマに開かれたバイオマスセミナー=神戸市東灘区、東水環境センター

 都市で発生するゴミをエネルギーなどに活用しようと「バイオマスセミナーin神戸」(主催・近畿経済産業局)が11日、神戸市東灘区の市東水環境センターで開かれた。下水処理場やレストランなどから出る廃棄物の有効利用や資源循環について、参加者約110人が最新事例の報告に聞き入った。

 大阪大の池道彦教授が、下水処理場におけるエネルギーと資源回収の可能性をテーマに基調講演。大阪市内の下水処理場をエネルギーの視点で分析したところ、流入する汚泥には水の浄化に使う4~5倍のエネルギーがあるとし、うまく活用すればエネルギー自立型施設になりうるとした。

 汚泥の固形燃料化に加え、将来的には化学製品原料のアンモニアやレアメタル(希少金属)、微生物が蓄積するバイオプラスチックなども取り出すことができると説明した。

 池教授は「下水処理場はモノを消す場からモノを創る場として新たにデザインされるべき」と意識転換の必要性を強調した。

 このほか、市環境局は近畿大や飲食店などと連携し、植物由来廃棄物から作った燃料「バイオコークス」の取り組みを報告。国土交通省の担当者は、下水道施設の老朽化更新などを目的に2011年から続けている革新的技術実証事業について、17年は地産地消型バイオマスをテーマに公募したことを紹介した。

 講演に先立ち、下水の処理過程でバイオガスを生産する東水環境センターの見学会が開かれた。参加者は都市ガスに供給する仕組みや、肥料原料になっているリンの回収装置などを学んだ。(辻本一好)