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優良種子の安定供給継続へ 兵庫県が条例案作成

2018.02.27
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兵庫県庁=神戸市中央区下山手通5

兵庫県庁=神戸市中央区下山手通5

 コメ、麦、大豆の優良種子確保を都道府県に義務づけてきた「主要農作物種子法(種子法)」が4月に廃止されることを受け、兵庫県は種子の安定供給を継続するための条例制定を進めている。開催中の県議会定例会での成立を経て、4月1日施行を目指す。

 種子法は戦後、食料増産などの目的で1952年に制定。同法に基づき都道府県はコメや麦、大豆の奨励品種の指定や原種や原原種の生産を行い、低価格で農家に供給されてきた。

 国は種子ビジネスへの民間参入を促す狙いで昨年2月に廃止法案を国会に提出、同4月に成立した。

 しかし、都道府県の種子生産に関わる予算措置の根拠法がなくなることで優良種子が安定的に供給されなくなり、種子が値上がりするのではとの不安が農家らに広がっていた。

 県は南北に広い兵庫では多様な気候に応じた品種の栽培が行われていることを踏まえ、県が種子を安定供給する必要性があるとして条例案を作成した。

 条例では同法や国の通達などから行ってきた奨励品種の指定や原種・原原種の生産、種子の審査などに加え、品種ごとの作付面積や供給見込み数量などの計画策定なども盛り込んだ。同様の条例案は新潟県も県議会に提案している。

 兵庫県農政環境部は「地域に適した種子を安定供給することによって農業者の不安解消と安全・安心で良質な県産農産物供給を図りたい」としている。(辻本一好)

【種子法廃止】 国の規制改革推進会議の「意見」を踏まえて廃止法案が提出され、当事者の都道府県や農家の意見を聞かずに唐突に廃止されたことに疑問の声が上がっている。公共財として蓄積されてきた種子の知見を民間に提供することで海外流出を招く可能性も指摘され、参院委員会は付帯決議で都道府県の予算確保や特定の事業者による種子独占防止などを求めた。