ひょうご経済プラスTOP 経済 神鋼石炭火力発電所「再検討も」 環境相が意見書

経済

神鋼石炭火力発電所「再検討も」 環境相が意見書

2018.03.23
  • 印刷
神戸製鋼所神戸本社=神戸市中央区脇浜海岸通2

神戸製鋼所神戸本社=神戸市中央区脇浜海岸通2

 神戸製鋼所が神戸市灘区で計画する石炭火力発電所の環境影響評価(アセスメント)で、中川雅治環境相は23日、地球温暖化をもたらす二酸化炭素(CO2)の排出削減への効果的な対策がとられない場合、事業の再検討を求める意見を経済産業相に提出した。同日の閣議後会見で、中川氏は「再検討は一から考え直すということ。選択肢には事業計画の中止や撤回も含まれる。厳しい意見を述べた」と話した。

 神戸製鋼は灘区の神戸製鉄所内に、出力計130万キロワットとなる石炭火力発電所2基の新設を計画している。今回の意見に計画を止める効力はないが、環境相意見を踏まえて経産相が勧告を出すなどの手続きを経て、建設の可否が判断される。

 意見は、売電先の関西電力にも「CO2排出削減に取り組む必要がある」と言及。実際の建設事業者ではない第三者に触れるのは初めてという。

 また、周辺地域は人口密集地で過去に大気汚染による健康被害が発生したことから、神戸市との環境保全協定を実態に即して見直し、地域住民の理解、納得が得られるような説明を行うことを求めた。

 神戸製鋼は「コメントを差し控える」とした。

 市民グループ「神戸の石炭火力発電を考える会」の呼び掛けで、周辺の住民ら476人が昨年12月以降2回にわたり、神戸製鋼所や関西電力など3社を相手取り、建設差し止めや環境アセスメントのやり直しなどを求める公害調停を申し立てている。(今福寛子、小林伸哉)