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地域ブランド「豊岡鞄」 初の認定ランドセル販売

2018.05.24
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「豊岡鞄」の認定商品として販売された羽倉のランドセル=豊岡市泉町

「豊岡鞄」の認定商品として販売された羽倉のランドセル=豊岡市泉町

 地域ブランド「豊岡鞄」の認定を受けた、初めてのランドセルの販売が始まった。かばんメーカーの羽倉(豊岡市)が、大阪の工業デザイナーや販売代理店と協力して製作。牛革だけで作った商品は、デザインや人目に触れにくい部分の仕上げにもこだわる。色も17色を用意。現在インターネットで受注している。(秋山亮太)

 販売するランドセルは、革の種類やデザインの違いで5タイプがそろう。主力商品となる「総牛革タイプ」(5万9400円)は、多彩な色に加え、ふたとなる「かぶせ」の部分に、ハートや天使の羽などの刺しゅうも入れられる。ほかにも、色の異なる牛革と人工皮革を組み合わせた商品などがある。

 全タイプとも、一般的なランドセルでは「かぶせ」の部分にある、二つのびょうを使っていない。革の美しさを強調するためで、びょうを使わずつなぐための技術も模索した。内側の裏地の加工などにもこだわっている。

 「オンリーワンのランドセル」をコンセプトに、職人が1個ずつ時間と手間をかけて作る。6年間使える強度に加え、自分好みに「カスタム」できるのも強み。子や孫らに「特別なものを持たせたい」という人をターゲットにしている。

 同社は1963年、かばんの材料商として創業。主力はゴルフバッグやビジネスバッグの相手先ブランドによる生産(OEM)。近年は買い手との距離が近い自社製品の生産にも力を入れている。

 本革のランドセルは全国でも意外に少なく、同社が培ってきた技術が製造に生かせるため、昨年1月、「豊岡の技術を生かしたランドセルを」と企画した。同社の仕事にも携わってきた大阪の工業デザイナー、三谷忠史さん(58)をブランドマネジャーとして招聘。同4月からデザインや加工方法を検討し、このほど初生産した約100個を発売した。

 「2日に1回は作り方を見直した」と、完成までの日々を振り返る羽倉嘉徳社長(54)。豊岡のかばん産業に携わる身として、「技術で妥協はしたくなかった」と話す。

 今年2月には、兵庫県鞄工業組合による厳しい品質検査などを受け、「豊岡鞄」ブランドの認定も受けた。ランドセルとしては初の「豊岡鞄」であることもアピールする。来春は3千個の生産を目指す。

 価格は5万4千~8万4240円。豊岡市と大阪府泉佐野、吹田両市の3カ所のショールームで展示している。羽倉社長は「豊岡のかばん業界と地域の盛り上がりにも貢献できればうれしい」としている。購入などの問い合わせは、総代理店のアーツTEL0120・38・7706