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加古川ヤマトヤシキ 数億円投じ来春全館リニューアル

2018.06.13
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加古川ヤマトヤシキ社長の伊角賢一氏=加古川ヤマトヤシキ

加古川ヤマトヤシキ社長の伊角賢一氏=加古川ヤマトヤシキ

 老舗百貨店「ヤマトヤシキ」の唯一の店舗として、3月に再出発した加古川店の運営会社「加古川ヤマトヤシキ」(兵庫県加古川市)の伊角賢一社長が12日までに神戸新聞社の取材に応じた。「商業を通じて地域活性化の一助となれるよう取り組む」と意気込みを語った上で、数億円を投じて来春に全館リニューアルし、集客力強化を図る考えを示した。

 伊角氏は同店と2月末で営業を終えた姫路店を運営していた「ヤマトヤシキ」(姫路市)の前社長でもあり、111年の歴史を誇った姫路店の閉店について「陣頭指揮を執っていた時期に成果を出せず、閉じざるを得ない状況になってしまった」と説明。「姫路の皆さんに申し訳ない」と陳謝した。老朽化した姫路店は建て替えるが、再建方法については検討段階という。

 一方、人員などの経営資源を集約して営業を続ける加古川店については「駅前の好立地でやり方を間違えなければ必ず商機はある」と断言。これまで姫路でのみ取り扱っていた外資系の化粧品や婦人服ブランドなどを移設したほか、来春に向けた大規模改装では上層階に集客力のあるテナントを誘致する意向を示した。

 ヤマトヤシキは2月末に両店の全従業員約270人を解雇。新たに設立した子会社の加古川ヤマトヤシキで約110人を再雇用した。伊角氏は「『まだここで働く』と言ってくれた社員らと力を合わせ、百貨店としての魅力を高めたい」と強調。「おもてなし」強化に向け、従業員の研修も充実させるという。

 加古川店にはここ数年、目立った投資をしなかったというが、今後は積極的に進める考え。年間売上高は当面、現在の15%増の約80億円を目指し、将来目標として約100億円を掲げる。再出発から3カ月が過ぎ、すでに化粧品移設や和食器の充実などのてこ入れ効果が出始めているという。伊角氏は「中心市街地の活性化に向け、幅広い客層のニーズを満たせるような店舗づくりを進めたい」と力を込めた。(三島大一郎)

【いすみ・けんいち】関西外国語大卒。そごうを経て、2001年ヤマトヤシキ入社。15年4月~17年10月まで社長を務めた。今年2月から加古川ヤマトヤシキ社長。西宮市出身。加古川市在住。51歳。