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AIで接近、空港の旅客搭乗橋 新明和工業が開発

2018.07.11
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航空機のドアの10センチ手前まで自動で近づく旅客搭乗橋(右)=徳島県松茂町、徳島阿波おどり空港(新明和工業提供)

航空機のドアの10センチ手前まで自動で近づく旅客搭乗橋(右)=徳島県松茂町、徳島阿波おどり空港(新明和工業提供)

 新明和工業(兵庫県宝塚市)は人工知能(AI)を使い、空港で航空旅客搭乗橋を航空機のドアの10センチ手前まで自動で近づけるシステムを開発した。従来の自動走行では1メートル手前までが限界で、そこからは手動となり、正確に寄せるのには高い技術が必要だった。10センチ手前まで自動で近づくと、残りはほぼそのまま寄せるだけよく、作業者の技量に左右されなくなる。同社では、人手不足の解消や操作訓練時間の短縮、定時運航率の向上につながるとする。

 2015年10月から18年3月まで徳島阿波おどり空港(徳島県)で数千回に及ぶ実証実験を行い、99・9%の精度を実現した。同空港の全3基は既に実用化されている。また、成田空港と東南アジア有数のハブ空港チャンギ空港(シンガポール)からも受注しており、いずれも19年2月に納入する計画だ。

 従来は、搭乗橋があらかじめ設定した位置まで動く仕組みだったが、新システムは搭乗橋の先端に2台のカメラを設置。カメラが航空機のドアを検出すると、そこへ向かって自動走行するようにした。

 搭乗橋は航空機の約1メートル手前まで近づくといったん止まり、AI搭載の画像処理装置がカメラの画像を解析してドアの位置を特定した上で、ぴたりと10センチ手前まで動く。天候や環境の変化を学習するため、使うほどに精度が高まる。同システムの導入時に設定していなかった機体にも対応できるという。

 新明和工業の旅客搭乗橋は国内シェア約3割を占め業界で2位という。東南アジア地域では、チャンギ空港で稼働する全218基を納入するなどシェア約65%を占めており、さらに進出を加速して7割まで向上させたいとしている。(大島光貴)