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販売数量5年で7倍 神戸生まれのバレエ靴が人気

2018.08.25
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多くのカラーを取りそろえたバレエシューズを手にするクロシェの沼部美由紀社長=神戸市中央区元町通5

多くのカラーを取りそろえたバレエシューズを手にするクロシェの沼部美由紀社長=神戸市中央区元町通5

 婦人服、服飾雑貨販売のクロシェ(神戸市中央区)が、街歩き用バレエシューズの専門ブランド「ファルファーレ」を立ち上げ、人気を呼んでいる。20種類もの豊富な色彩をそろえて消費者の幅広い好みに対応。販売開始5年目の昨年には、初年度の7倍近い約7万足を売り上げた。今後はアジアを中心とする海外市場の攻略に乗り出す。

 製造はすべて神戸・長田区の職人に委託している。メード・イン・コウベのものづくりも高い評価につながり、販売数量が年々拡大。初年度2013年の約1万800足が、17年には約7万3400足に増えた。

 同社は1996年創業。資本金1千万円。従業員76人。洋食器の輸入販売をしようと、社長の沼部美由紀さん(48)が起業し、婦人服や靴など商材を広げていった。その中で靴に対する消費者の不満が大きいことを目の当たりにしたという。格好は良くても、硬くて足に負担がかかる-。

 「ならば履き心地の良い靴を企画してみよう」と考えた。底が平らで、リボンが前面に付いているバレエシューズは「多くの女性にとって憧れの的」と、沼部社長。明確に狙いを定め、ブランド名も、リボンの形にちなんでチョウを意味するイタリア語「ファルファーレ」に決めた。

 「人々が手持ちの物を増やしたくない時代。手にとってもらうには完璧な一足でなければ」。材料をえりすぐり、腕の確かな神戸の職人につくってもらうことにした。基本価格は、欧州製の高級品と、低価格品の中間となる8900円(税抜き)に据えた。

 売り場で顧客の目を引き、立ち止まらせる陳列ができるように-と、色彩も20種類を用意。全国の百貨店を巡ってイベントを年間約150回も開く独自の手法で売り込む。ただ、対面販売の役割はあくまで「商品のPR」といい、ネット販売へと誘導することに主眼を置いている。

 「事業を通して靴にまつわる女性の困り事をなくし、笑顔になる人を増やせたら」と、沼部社長。

 今後は香港や台湾、中国など海外でも販売を始める計画。インターネットの会員制交流サイト(SNS)で口コミを通じ、ブランドの認知度を引き上げていく考えだ。(長尾亮太)