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「バカマツタケ」の完全人工栽培に成功 多木化学

2018.10.04
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多木化学が完全人工栽培に成功した「バカマツタケ」=神戸市中央区港島中町6

多木化学が完全人工栽培に成功した「バカマツタケ」=神戸市中央区港島中町6

完全人工栽培に成功した「バカマツタケ」=神戸市中央区港島中町6

完全人工栽培に成功した「バカマツタケ」=神戸市中央区港島中町6

 肥料メーカーの多木化学(兵庫県加古川市)は4日、マツタケと風味がよく似た「バカマツタケ」の完全人工栽培に成功したと発表した。人工培養の菌を自然環境にある樹木に植え付けて生育した例はあるが、培養から生育までを室内環境で完結させたのは世界で初めてという。

 バカマツタケはブナ科の樹木と共生。同社によると、全国各地で天然物は確認されているが、木片や木くずから栄養をとるシイタケなどと異なり、バカマツタケは天然の木から栄養を吸収するため、人工栽培が困難だったという。

 同社は肥料や農薬に用いる微生物の研究ノウハウを生かし、2012年からバカマツタケの完全人工栽培に着手。当初は菌床から芽が出る程度だったが、傘を備えた成体に育てるための環境条件を工夫し、今年4月に完全人工栽培の成功を確認した。現時点で計14本を栽培したという。

 同社は3年後の実用化を目指し、特許を申請中。栽培期間は約3カ月で、通年栽培が可能という。他社との共同研究も視野に、コスト削減や量産化の研究を加速させる考え。秋津教雄主任研究員は「量産化できれば、比較的手頃な値段で提供したい」と話す。(綱嶋葉名)