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準天頂衛星「みちびき」対応 高精度受信機が好調 尼崎のメーカー

2018.10.13
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測位衛星受信機の基板(右)と、小型化したチップ(左手前)を搭載したのと同サイズの基板(左奥)を持つマゼランシステムズジャパンの岸本信弘社長=尼崎市道意町7

測位衛星受信機の基板(右)と、小型化したチップ(左手前)を搭載したのと同サイズの基板(左奥)を持つマゼランシステムズジャパンの岸本信弘社長=尼崎市道意町7

 測位衛星受信機メーカーのマゼランシステムズジャパン(兵庫県尼崎市)が昨年開発した高精度測位受信機に、車や農機、建設機械など自動運転の技術開発に取り組む国内メーカーが注目している。準天頂衛星「みちびき」の信号を受けて自らの位置を誤差数センチで割り出せる世界初の製品で、100社以上が注文。今年は内蔵チップの小型化に成功し、岸本信弘社長(60)は「用途が広がる」と期待を込める。(大島光貴)

 同社は1993年に設立。従業員は約30人で、ほとんどが技術者だ。2000年ごろにはゴルフや登山向けに携帯用の衛星利用測位システム(GPS)受信機などを手掛け、10年には、全国に約1300カ所ある電子基準点などとの通信を介して高精度に測位する受信機を発売。トラクターや田植え機などの自動運転用、ドローンでの測量用で実用化されている。

 「みちびき」対応機は、基準点のない山奥でも移動体が傾いても、正しい位置情報を割り出せる。通信手段の確保も不要。通信キャリアや大学、政府系機関などからも受注したといい、販売は拡大し続けている。

 外部からも高い評価を受ける。昨年の家電・IT見本市「CEATEC(シーテック)ジャパン」で最優秀の総務大臣賞に輝き、今年3月には内閣府主催の「宇宙開発利用大賞」で国土交通大臣賞に選ばれた。

 難点は、基板が約10センチ四方と大きく、1個数百万円と高額なこと。このため、回路を集積して信号処理のチップの小型化に成功し、基板を約4分の1に縮小。価格は10分の1、消費電力は3分の1に抑えられるという。年度内に発売予定。

 同社は16~19日に千葉市の幕張メッセで開かれる「CEATECジャパン」に、建機大手のコマツ(東京)と出展。高精度測位受信機を組み込んだドローンなどを展示し、動画も交えて精度の高さをPRする。