ひょうご経済プラスTOP 経済 姫路、淡路…ご当地サーモン兵庫で広がる 県も養殖支援

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姫路、淡路…ご当地サーモン兵庫で広がる 県も養殖支援

2018.12.11
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福良湾でいけすに入れられるサクラマスの稚魚=12月1日、南あわじ市福良

福良湾でいけすに入れられるサクラマスの稚魚=12月1日、南あわじ市福良

水揚げされる「白鷺サーモン」=2018年3月、姫路市白浜町、妻鹿港

水揚げされる「白鷺サーモン」=2018年3月、姫路市白浜町、妻鹿港

神戸新聞NEXT

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 刺し身やすし用に人気のサーモンは、国内流通の大半がチリやノルウェーなどの海外産。国内では北海道や東北を中心に漁獲、養殖されてきたが、東日本大震災で被災した東北の供給減を補う形で、サケ科の養殖が各地で拡大する。全国に「ご当地サーモン」は50種類以上あるといわれ、兵庫県内でも約5年前から広がりをみせる。

 県内の先駆けは、坊勢漁協(姫路市)の釣り堀業者。2013年、家島諸島・西島沖で釣り用に育てていたニジマス、ギンザケを試験出荷した。15年春に「白鷺サーモン」としてブランド化。鳥取県から仕入れた稚魚を平均2キロ、最大4キロ近くにまで育て、脂の乗ったサーモンは姫路周辺や京阪神で人気だ。

 トラフグの養殖で成功した福良漁協(南あわじ市)も同年末、サケ科のサクラマス養殖に参入した。17年から「淡路島サクラマス」のブランドで南あわじ市のみに出荷。来春には、生産量を今年の倍近くの約7トンに増やし、販売先を島内全域に広げるという。

 こうした動きを受け、兵庫県はサーモン養殖を支援するため、16~18年度に計約700万円を補助する。例えば、一般社団法人「遊ファーム」(宍粟市)と、揖保川漁協がそれぞれ取り組むニジマスの稚魚生産には計135万円を投入。いずれもニジマスの中でも海水への適応力に優れ、大型化する品種ドナルドソンを育成する。猛暑の影響をかわすため、養殖池の水を冷やす装置導入も計画する。

 出荷に向けた動きも広がる。遊ファームのニジマスの稚魚を使ったサーモン養殖は神戸市漁協だけでなく、上田水産(赤穂市)も今月から、坂越湾のいけすでニジマスの稚魚3千匹を養殖。傷が付いて出荷できないカキを混ぜ込んだ餌を使い、来春には「坂越オイスターサーモン」としての出荷を目指す。

 淡水だけで大きく育てるサーモンも。神鍋高原のわき水を使った淡水魚の養殖が盛んな豊岡市日高町十戸地区。県養鱒組合(4戸)は40年以上前からニジマスの改良を重ね、体長60センチ、約2キロにまで育てる。県内水面漁業センター(朝来市)の協力でこのほど量産化に成功。今夏から「神鍋清流サーモン」を出荷する。京阪神のホテルや料亭、JR西日本の豪華寝台列車「トワイライトエクスプレス瑞風」でも使われる。

 遊ファームも、神戸市漁協や上田水産向けのほか、6月ごろに淡水だけで育てたサーモンを出荷する予定だ。(山路 進)