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家の満足度ビッグデータ化、AIで予測し提案 ウィルと京大、新システム開発

2018.12.13
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神戸新聞NEXT

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 不動産のウィル(兵庫県宝塚市)は、顧客が実際に暮らしたときに満足できる家を、人工知能(AI)が予測して、提案する新システムの開発を京都大と共同で始めた。周辺環境や治安といった住まないと分からない情報をアンケート調査などで集め、活用するのが特長で、完成すれば業界初とみられる。間取りや立地だけに頼らない新たな家探しの手法となりそうだ。(中務庸子)

 新システムの構築では、不動産購入から1年以上たった顧客に、間取りや設備、管理状況の「物件自体の評価」、文化や風土、近隣住民といった「周辺環境に関する満足度」など、実際に生活した感想を調査。年齢や家族構成、趣味など「顧客自身の情報」も併せてAIに学習させ、同社の不動産サイトを利用する顧客に、その人向けの地域や物件を推薦する。

 不動産サイトの物件検索は、駅からの距離や間取り、価格で絞り込むのが一般的。大手では多人数の検索、閲覧履歴を基に、その人が興味を持ちそうな物件を示すサービスもあるが、ウィルによると、住んでみた評価が反映されるサービスは現時点でないという。

 不動産業界では「3回買わないと満足できる家に出合えない」とされるが、実際に住んだ評価があらかじめ分かれば、「1回の購入で最良の選択ができるのではないか」と考えた。

 開発は機械学習などの情報学が専門の京都大大学院経済学研究科の秋田祐哉准教授とともに行う。阪神・北摂エリアを対象に、同社がデータを持つ顧客約12万人にアンケートなどの協力を求める方針。今後、提案の精度を高められる項目や解析の方法などを研究し、2021年中の稼働を目指す。同社の担当者は「不動産購入は人生で何度も経験するものではない。新システムが顧客の安心や満足につながれば」としている。