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神戸空港をビジネス機の拠点に 関西エア構想

2019.01.20
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米国などで多くの企業経営者らが活用するビジネスジェット(双日提供)

米国などで多くの企業経営者らが活用するビジネスジェット(双日提供)

 国内で国際ビジネスジェットの発着が急増する中、神戸空港をビジネスジェットの拠点にする構想が浮上していることが19日、空港を運営する関西エアポートの関係者への取材で分かった。現在の主要拠点である羽田空港などでは受け入れを増やす余地が限られており、周辺の未利用地に駐機場を設けやすい神戸空港に着目した。神戸の都市部に近い立地も企業経営者らへのアピールポイントになるとみられる。(長尾亮太)

 国土交通省によると、国内での国際ビジネスジェットの発着回数は、2011年の2639回が17年には5190回に倍増。アジアからの飛来が6割ほどを占め、今後の経済成長でさらに増える見通しという。

 発着シェアで半分近くを占めている羽田空港は、ビジネスジェットを駐機できる期間が5日間と短い上、訪日外国人客増加に伴う旅客定期便の混雑で発着時間の自由度が低い。30日間駐機できる成田空港も、将来的な駐機場不足が見込まれている。

 こうした状況を受け、関西エアは、周辺の未利用地に格納庫や整備拠点を設けられる神戸空港に着目。ターミナルビルがコンパクトで乗降しやすく、都心の三宮との近さも拠点化にふさわしいとみている。同社が一体運営する関西空港で、発着が増加している旅客定期便の受け入れに専念できることも利点となる。

 神戸空港はビジネスジェットなら国際便でも受け入れが認められているが、CIQ(税関・出入国管理・検疫)が平日の午前8時半~午後5時に限られる上、2週間前までに運航を申請する必要がある。すぐに移動できるビジネスジェットの特性を生かしにくく、発着はこれまで年10~30回にとどまってきた。

 ビジネスジェット機の販売などを手掛ける総合商社の双日は、神戸空港の運用を改善すれば「ハブ(拠点)になり得る可能性は十分にある」と指摘。国交省の担当者は「海外の経営者が神戸に来やすくなれば(外資系企業の誘致など)企業活動の活発化につながる。地元での消費や観光、宿泊など経済効果も期待できるだろう」としている。

【ビジネスジェット】数人から十数人乗りの小型機を使った航空便。定期便と違い、好きなときに目的地まで直行できるのが最大の利点。機内での会議や商談も可能で、時間を有効活用できる。欧米では、世界を飛び回る企業経営者らの重要な移動手段となっている。「プライベートジェット」とも呼ばれる。