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鉄道駅に翻訳サービス増加 訪日客増加で不可欠に

2019.01.23
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阪神電鉄が導入した多言語音声翻訳サービス。持ち運びやすい小型の端末が特長だ=神戸三宮駅

阪神電鉄が導入した多言語音声翻訳サービス。持ち運びやすい小型の端末が特長だ=神戸三宮駅

 増加する訪日外国人観光客(インバウンド)の利便性向上のため、鉄道各社が駅で翻訳サービスを導入する動きが兵庫県を含めた関西エリアで広がっている。阪神電気鉄道は昨年9月、日本語、英語、中国語、韓国語対応の小型端末を使った接客を神戸三宮や梅田など6駅で開始。JR西日本も同3月から姫路や京都など5駅で4カ国語対応の放送を始めており、今春までに三ノ宮駅などさらに12駅で導入するという。

 阪神電鉄の「多言語音声翻訳サービス」は、スマートフォンより小さな端末に話しかけると画面に翻訳文が表示され、音声も出て、双方向の会話が可能。NECのシステムで、訪日客が比較的多い神戸三宮や魚崎、九条など6駅で始めた。

 神戸三宮では、多い日で5、6件の利用があり、乗り換えの質問が多いという。担当者は「駅員の語学力や身ぶり手ぶりでは伝わらない場合もある。端末があると安心できる」と話す。

 阪急電鉄も昨年3月、タブレット端末での翻訳サービスを西宮北口や神戸三宮、河原町など28駅で開始。端末を放送設備につなぐと、スピーカーで利用客に一斉に伝えることもできる。

 各社が導入する背景には訪日客の急激な増加がある。阪神、阪急両社は1~2日間有効な外国人客向け全線フリー乗車券を2017年度に約45万枚販売。3年で約3・5倍に伸びた。

 一方、JR西の「多言語音声翻訳放送システム」は、駅係員がタブレット端末で乗り換えや遅延など各種案内の定型文を選択すると、必要な言語に翻訳してホームなどで放送される。姫路など配備した5駅では係員への問い合わせが減ったという。本年度中に三ノ宮や大阪など12駅で導入する。

 県内メーカーも売り込みを進める。業務用音響機器のTOA(神戸市中央区)は昨年9月、英語自動放送装置をJR東海道線の名古屋駅や浜松駅、高山線の高山駅(岐阜県)など12駅に納入。駅員がタブレット端末で専用アプリを操作すると、日本語と英語で案内放送ができるシステムで、今後、JR東海の在来線の駅や車両内への導入を目指すとしている。(大島光貴)